スキの示しかた【JUMP短編集】 (ページ4)

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迷惑な先輩　４ページ4

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『え、何で泣いてるの』

突然泣き出す私に困惑の色を隠せない先輩

　私も何で泣いてるか分からない

『俺の告白がそんなに嬉しかったんだね』

「それは違います～(泣)」

『あはは、泣き顔可愛い』

顔を逸らそうとしたが、頬に伊野尾先輩の手が触れる

　泣き顔をまじまじと見つめられる

男性の前で泣いたことなんてなかったのに…

『ね、抱きしめていい？』

「何でそんなこと聞くんですか……嫌でｓ…ちょっ！」

　嫌って言ってるのに…

背中に回る大きな腕、意外と大きい肩幅、温かい体温

　なんか落ち着く…

ハグってこんなに落ち着くんだ…

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『返事は？』

あ、、私告白されたんだった…

「別に好きでもないし、嫌いでもないです」

『えー、ちゃんとした答え頂戴よ。慧くんすねちゃう』

　んー

「しつこくかまってこなければ、ビジュアルも良いし優しいから付き合ってたんですけどね…」

『それは好きだからかまってたんだって』

　結構衝撃的な告白

てことは、私が鈍感だったって事？

『付き合ったら、もっとスキンシップ激しくなっちゃうかもしれないけど、

　それが付き合えない原因ならやめる！』

　そんなに私と付き合いたいの…？

『付き合えないなら断ってくれた方が気が楽だからお願い』

　何で私は迷っているんだろう

心の片隅に、先輩と付き合ってもいいんじゃないかと思う私もいるからだ

　付き合って後悔しないよりはいいのかな…

　どうしよう…

『まぁいいや、返事はいつでもいいから必ず教えてね』

　深いため息をついて立ち上がった先輩

「ちょっと待って下さい！」

腕を掴むが、恥ずかしくて視線を床に落とす

「付き合ってあげてもいいですよ…//」

『え、本当！？俺が先輩だからっていやいやとかじゃない？』

「じゃないです…//」

『やったー！！！！』

　大声で叫ぶ先輩

やれやれ…

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「もう用件も終わったので帰りますよ」

『え、待ってよ。一緒に帰ろ』

この男が死ぬまで一生過ごす運命の人だということを

　私はまだ知らない