スキの示しかた【JUMP短編集】 (ページ16)

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俺様拾いました　５ページ16

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男［おい！ミス多すぎ！］男［ぼーっとしてないで仕事に集中しろよっ］

　さっきから注意されてばかり

忘れようと思ってるのに、涼介のことが頭から離れなくて

　仕事に集中できてないみたい

「はぁ……」

明日から涼介がいないんだ…

それだけで気分が浮かないや

今日は早めに帰らせてもらおう

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早めに帰らせてもらうことになって、帰り道を歩く

　アパートを見上げると、真っ暗な私の部屋

　やっぱり

もう行っちゃったか…… また他の女の子に拾ってもらうのかな

　
　ガチャ

家のドアを開けても真っ暗なまま

何期待してんの私。バカみたい

自分の部屋に直行して、ベッドに飛び込んだ

「はぁ～！！明日から一人だ！やった！あの俺様がいなくなったんだ

　今日から自由にのびのびとできる～！」

無理矢理テンションを上げてる自分が嫌になるが、

　今はこうすることしかできない

眠ったら涼介のことも忘れられるかもしれない

　ぎゅーっと目をつぶって睡魔が来るのを待った

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？「―A、起きろA！」

すーっと耳に流れ込んでくるあの声

　幻聴かな

まさかいなくなったはずの涼介が帰ってくるわけないもん

『A！！』

意識がハッキリしないなか、唇になにかが触れた

その瞬間ハッと目が覚めて、目の前の男性に気付いた

「えっ……涼介…？」

『何で疑問形何だよ、俺だよ』

「何でいんのよー！！(泣)」

涼介の存在を確認した瞬間滝のように目から流れ出て来る涙

『すごいすごい、なんでこんな流れでてくんの』

「そんなことより、何でいるの」

『だって、まだ一緒にいてよって言われたら離れられないでしょ』

　今は涼介がキラキラの王子様に見える

　これだ！！

出会ったストーリは全然違うけど、ツンデレなイケメン王子様

　少女漫画的展開！！

「ていうか、さっきキス……//」

『あぁ、あれは指だよ。本当のキスして欲しかったらねだってみ』

ふわふわな猫系男子もいいけど、

俺様系男子に振り回されるのもイイかもしれない

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　「私に本当のキスしてください」