スキの示しかた【JUMP短編集】 (ページ15)

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俺様拾いました　４ページ15

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「んっ……」

なんか体を叩かれる感覚がして、目が覚めてしまった

　重たい瞼を時間をかけてゆっくり開いて行くと…

「キャッ！！」

目の前に涼介の顔面がドーンとあって、びっくりして突き飛ばしてしまった

『いってぇな……朝ごはんの準備が出来たから起しただけだろ』

　そう言われれば、いい匂いがする

リビングへ行くと、おいしそうな和食がテーブルの上を色鮮やかに飾っていた

「おいしそう～」『だから言っただろ、お前より料理上手いって』

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「ご飯おいしかった。じゃあ毎食ご飯作ってくれる？」

『言われなくってもそうする。いってらっしゃい』

　俺様に見送られ、家を出た

―3日目、4日目、5日目、6日目

涼介と過ごすことになってからもう6日が経った

　一緒に過ごしているうちに

無意識に涼介がいることが当たり前になっていった

朝と晩、それにお弁当まで作ってくれて、掃除から洗濯

　家事の全てを涼介に任せてしまっている

今までは夜遅くに帰って来てまとめてやるって感じだったけど、
　涼介がいなくなったらどうなってしまうんだろう…

―７日目

今日は涼介と契約していた最後の日

　今日までの約束

なぜか早く目が覚めてしまって、リビングへ行くと、

　ソファで気持ちよさそうに寝ている涼介がいた

近くに寄って、顔を覗きこむ

「今日でお別れか……」

今日でこの綺麗な顔を見るのも最後なのか

引きとめたいけど、涼介はあの性格だしとても言いづらい

最初は全然少女漫画のストーリーとはかけ離れててうんざりしてたけど

　やっぱり一緒に過ごしてると、気持ちって変わるんだな……

「まだ一緒にいてよ…」

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最後にあの不貞腐れたようで優しい声を聞いたら、

　
　悲しくて、綺麗にお別れできないと思うから

涼介が起きる前に家を出た

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「涼介、ありがと」