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「あ、あの時の猫!!!??!」
「………うにゃあ?」
「えっ知り合い?」
呪術高専東京校にて、順平の大きな声が響いた。
居合わせた虎杖はそれはもう驚いた。
自身が「順平さ、猫好き?」と訊いてから少し様子はおかしかったのだが、嫌いでは無いようだったので完全な善意だったのだ。
《今から地下来れる?》とメールを送り。
Aせんせー。猫先生。シュガー。
もとい、『シュレーディンガーの猫』の呪霊と、吉野順平を会わせたのは。
「んにゃぅ?…………あ、アンタ。××公園の泣き虫坊やじゃにゃあの」
「泣いてないけど!?」
思い出したという風に猫が言い、順平が顔を赤くして噛み付く。
でもまあ。
「何時も泣いてたみたいな言い方やめて!?」「泣いてただわよ」「一回だけね!!?」と
リズミカルな会話をする辺り、仲はそれなりに良さそうだ。
大丈夫そうな際先に、虎杖はほっと息を吐いた。
*
「…で。順平アンタ、なんで此処に来ただわさ」
「……長くなるんだけど」
かくかくしかじか、まるまるねこねこ。
要約するとこうだった。
「…つまり。今は死んだ扱いになってるアンタを、五条のガキンチョが任務に出して。
過程で順平と仲良くなって。
でも順平は『真人』とやらに騙されていて、戦闘になって」
「そしたら夏油センセーが乱入してきた」
「馬鹿ガキンチョ共がバカ」
引率で来ていた夏油は、始まった順平と虎杖の戦いをあくまで「観ている」つもりだった。
ところが事態は急変。
特級呪霊である、「真人」が場に乱入してきたのだ。
そして明かされる、「吉野の母は真人の思惑により殺された」という事実。
そして、真人の悪意の手が順平に伸びたとき____
「夏油先生が、窓ガラス破って入って『見 ぃ つ け た (ハート)』って」
「ホラーかにゃあ?」
「夏油センセーだけど」
「五条と夏油のガキンチョ共は存在自体が事故物件だわね」
「じゃあホラーだ」
実際、ホラーとなんら変わりなかった。
夏油は真人を見て「呑ませて!」という(比喩でもなんでもない)ほぼカニバリズム宣言を行い。
真人をフルボッコ(比喩でもなんでもない)にし。
黒玉にして。文字通り呑んだ。
「で、感想はどうだったわね?」
「特級凄いなぁと」
猫はケラケラと笑った。
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お布団 - いや綺麗な話の作り方すぎてビビった設定神すぎる、天才のお方ですか?マジで面白かったですありがとうございました! (2022年7月10日 22時) (レス) @page22 id: 7784361647 (このIDを非表示/違反報告)
*24*(プロフ) - ミントティーさん» ありがとうございます! (2022年2月16日 18時) (レス) id: 8aa694c44d (このIDを非表示/違反報告)
ミントティー(プロフ) - *24*さん» どうぞ。 (2022年2月16日 18時) (レス) id: 38ab85e584 (このIDを非表示/違反報告)
*24*(プロフ) - 私、布教活動をここ(占いツクール)しているんですがこの作品、とても好きなので布教してもよろしいでしょうか? (2022年2月16日 17時) (レス) id: 8aa694c44d (このIDを非表示/違反報告)
reia(プロフ) - はああああああ、、、、すっげぇ好き (2022年2月13日 1時) (レス) @page22 id: 0d7a47aa6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミントティー | 作成日時:2021年12月17日 21時