だってオンナノコだもの ページ4
・
双子の転入した学校の全校朝会が終わった後、菜々子が体調不良を訴えた。
しゃがみ込んで「お腹がいたい」と言い出したのだ。
保護者からあらかじめ「ネグレクトを受けていたので人見知りの気がある」と知らされていた教員の行動は素早かった。
「保護者への連絡先は?」
「聞いておきました。今は校舎の外へ居るようです。今連絡しました」
「夏油さん達はどうしますか」
「互いに片割れがいる為二人に任せましょう。怖がられるので先生方は近付かないで下さい」
「他の生徒が夏油さんらに会えないとなると、担当クラスへの対応はどうしますか」
「二人は校長先生の長話に付き合わされていると伝えましょう」
大勢の人間がいる場所へ行きストレスを受けたのだろうと考えられ。
周囲に敵意を撒き散らす双子に不要意に近づくことは無く、校舎の外で待機していた保護者にすぐさま連絡がなされた。
そんなんで、転入初日にお腹がキュウキュウなってしまった菜々子は、保護者と共に保健室送りとなってしまった。
保護者の名前は夏油傑。
見たくれは若すぎるが、見たくれと雰囲気がカタギでは無いので教師達は何もツッコまなかった。
彼はヤのつく自営業か教祖か未亡人にしか見えない。
『知りたがりって早死するからね』
これは用務員のおじさんのありがたいお言葉である。
「菜々子、大丈夫かい?」
「夏油さま…」
「菜々子、死んじゃダメ」
「死なない…」
連絡からコンマ十秒でやって来た夏油と共に、双子は保健室へと向かった。
着いた時には人払いがされていたのか、保健室の教員はいなかった。
菜々子が夏油によりファ〇リーズで猿の匂いを消臭したベッドへと寝かされる。
片割れの顔色の悪さに、美々子もあわあわと顔色を悪くした。多分双子クォリティってやつ。
「無理そうだったら帰る?」
「…ううん、美々子もいるから、頑張ってみます」
「私、菜々子を支えます」
菜々子は弱々しくも、しっかりと答えた。美々子もはっきりと頷いた。
こんな時強いのはオンナノコなのだ。
夏油もオンナノコって強いなァ、と同級生女子と烏使いとミミナナを見てきて考えた。
多分オンナノコっていうより呪術師が強いんだろうけど。
気にしちゃいけない。知りたがりってダメだよね。そういうこと。
「そう、」と夏油が声をかけようとした時。
保健室の扉が開いた。
・
741人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
81194エド(プロフ) - 続きを楽しみにこれからの人生生きようと思います。 (7月24日 21時) (レス) id: a78013dc1d (このIDを非表示/違反報告)
Wolf @ 元フェアリー(プロフ) - まって先生浮気バレたことあるの??ってなって吹きました(ストーリー関係ない)男主の話ちょっと苦手な所あるけどこのお話面白いです! (7月20日 17時) (レス) @page1 id: ebc545326a (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 保健室に来たからですかねって言ってたところでクスッときましためっちゃ好きです (2022年9月23日 9時) (レス) @page5 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
寝子 - 続き全裸待機してます (2022年8月29日 9時) (レス) @page8 id: bf4f191397 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫(プロフ) - 続き待ってます!!!!! (2022年3月30日 1時) (レス) @page8 id: 70f5cfe725 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ