かみさまの仔とか笑えるね【呪術廻戦】 (ページ1)

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気が付けば、私は神の愛し仔として崇められていた。

享年十七の元JKです。宜しくしないでくれると嬉しい。前世の私が一体何をしたって言うんだ。

『豊富な呪力』

『傾国の容姿』

『圧巻の術式』

『美しき血筋』

『神だ』

『神の仔だ』

そう口々におっしゃりやがる有象無象共に物申したい。

　アホか。

　アホだ。(結論)

われジャパニーズピーポー。ベリーベリージャパニーズピーポー。
ノット神の子。

アンタら恋の病と精神疾患を履き違えるタイプだろクソが。

　と、言いたいところだが。
割と否定し辛いのが世の常ってこと。
つまりどう言うこと？

　「神の仔」って以外は大体合ってるってことだよどうぞ笑ってくれハハハハハハハハハ！

「姫様。護衛の者が到着なさいました」

「………」

「今は門の前へ。少し話を伺った後にお連れする予定です」

じいやは無反応の私にそれだけ言うと、ぺこりと頭を下げて部屋から出て行った。

部屋に居るのは私だけ。
強いて言えば。

壁と天井を覆う呪縛札。

綿が飛び出て血塗れになったぬいぐるみ達。

縄で厳重に縛られた空の鳥籠。

数多の釘が刺さった灯り用の提灯ら。

何処からか響く笑い声。

数枚散らばるナニカの鱗。

真っ白な着物と羽織、真っ白な肌と髪を持った金眼の私。

　それだけ。

いや装備物騒〜〜〜！！

この家の奴ら厨二病か。厨二病なんだな異論は認めないぞコンチクショー。
これが私(幼女)の趣味とか思われたらワロエナイんだわ、反抗期真っ盛りとか言うな馬鹿野郎。

「……、…………、………」

だが声には出せない。

折角なら喚いて叫んではしゃぎたい。
老害共の恥ずかしい黒歴史ポエムをコピーしてばら撒いて懇切丁寧に朗読して町内を回りたい。

　だが私の声が出ないのは、忌々しい天与呪縛のせいである。

天与呪縛。
梔子(くちなし)。

そんな花が有るらしいってさー？

　
つまり呪術廻戦てこと。お手軽転生特典ってかやったね。良くない。なーんにも良くない。

「……、……」

てか、今日の護衛って誰なんだろ。

そもそも今は何年なんだろ。

軟禁状態だから平成ってことしか分からんし、呪術界情勢なんて知る由も無い。

あれ、でもじいやが何か言ってた気がする。確か…。

『高専の者が、護衛として来るようです』

とかなんとか。
　