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忠「A？」
「んー。」
今日は信ちゃんが他の組への挨拶回りでおらんから、俺がAを起こしにきたんやけど、どうもお嬢の調子が悪いようで。
忠「大丈夫？しんどい？」
「喉いたい。」
忠「頭は？」
「頭もいたい。」
忠「………風邪かな。」
「……たぁ。」
忠「ん？」
「だっこ。」
抱っこ？！そんなんめったに言わへんのに。
だいぶしんどいんかな。
「たぁ？」
不安そうに俺の名前を呼んで手を前に出す。
忠「ん？……あぁ！ええよ笑」
「ん。」
Aを抱っこすると、確実に熱がある体温やったから下に連れて行って測ってみる。
忠「8.5℃……アウトやな。」
「んー。」
す「おはようさん。」
忠「あ、すばるくん。おはよ。」
す「あれ？A、顔真っ赤やん。熱？」
忠「そやねん。8.5。」
す「うわぁ。しんどいなぁ。」
ソファに寝ているAに寄っていって頭を撫でるすばるくん。
「すば。」
す「お？大丈夫か？しんどいな。」ﾅﾃﾞ
「ん。」
す「病院……あ。今日、日曜日か。」
忠「うん……。」
す「……どうしよ。ヒナは？」
忠「他の組への挨拶回りでおらん。」
す「うぁー。今日やったんか……。ほなヨコもおらんよな。」
忠「信ちゃんと一緒に行ってる。」
す「やんなぁ。」
忠「どうしよかな。」
二人で頭を抱えてると、二階から亮ちゃんが降りてくる。
亮「おはよー。」
忠「っ！亮ちゃん！！」
亮「うわっ！！んやねん！びっくりしたぁ。」
忠「ごめん！Aが熱出しちゃってさぁ。」
亮「マジか。」
す「8.5やて。」
亮「たっか！とりあえず冷えピタ貼ったろ。」
忠「うん。」
亮「大倉、貼ったって。」
忠「わかったぁ。」
す「亮、冷蔵庫スポドリとか入っとん？」
亮「いや、ない。」
す「買ってくるわ。」
忠「俺もい……。」
「たぁ、どこいくん？」
忠「んぇ？」
すばるくんと一緒に必要なもんを買いに行こうとしたら服の裾をｷﾞｭっと掴まれる。
「たぁは居って？」
そんなウルウルな目で見られたらおるしかないやんか。
す「大倉、居ったれ。亮と行ってくるから笑」
忠「おん。」
亮「俺ら帰ってくるまでお嬢見てて。」
忠「わかった。」
す「よっしゃ、亮行くで。」
亮「はい。」
Aの傍に座って二人を見送る。
「たぁ、ぎゅってして。」
忠「おん。」
「……たぁいい匂い笑」
忠「あはは。そう？笑」
「うん。ちょっと寝ていい？」
忠「ええよ。」
「ん。」
そう返事をしてすぐ、規則正しい寝息をたてはじめる。
忠「お嬢、大丈夫かなぁ。」
まだ熱あがるかもしれへん。
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作者名：慧梨 | 作成日時：2019年11月1日 3時
