∞12∞ ページ12
学校も残りは卒業式だけになったある日。
暇すぎてソファに寝転んで携帯をいじっていると背中に重いものが乗る。
たぁにしたら軽いし、章ちゃんにしたら背ぇ高いなぁ。
ほなこの重さは……。
「きみくん？」
侯「あ、バレた。大倉って言うかなって思ったんやけど。」
「たぁにしたら軽いもん。」
侯「大倉の体重把握してんの？笑」
「把握って言うか、いつも潰されるから笑」
侯「あー。そういうことな。」
「おん。で？どうしたん？いつもこんなんせぇへんのに笑」
侯「いや。ソファに可愛いのおったから笑」
「っ///」
侯「たまには二人でどっかいこか。」
「仕事は？」
侯「１日くらい休んでも行けるやろ。
収録もないし。どーする？デート行く？」
うちの髪の毛で遊びながら聞きにくるきみくん。
そんなん二つ返事に決まってるやん！
「行くっ！行きたい！」
侯「ふふっ。用意しといで笑」
「うん！」
侯「ホンマ可愛いな。」
めっちゃルンルンなうちにそんなきみくんの呟きが聞こえるわけもなく。
服を選びに部屋に戻る。
「んー。これでいいかな。」
うちが選んだのは、前にきみくんが選んでくれたセーター。しかも買ってくれたやつ。
下はきみくんとお揃いのパンツ。
髪型はきみくんが好きなアップでお団子。
「きみくっ！」
侯「お。可愛いカッコしてるやん。」
「へへ笑」
侯「それ。やっぱり似合ってるな。
買って良かった。」
「ありがと。」
侯「ヒールはやめときや？危ないから。」
「えぇ、あかん？」
侯「あかん笑」
「はぁい。」
侯「車まで歩ける？あれやったら玄関まで回してくるけど。」
「大丈夫。」
侯「ほな行こ笑」
隣に並びながら手を繋ぐ。
うちのまとめ役さんたちはやることが男前やからモテるんやな。
そんなことを思いながらきみくんの車に乗る。
侯「どこ行く？言ってくれたら連れてくで笑」
「きみくんに任せるー！」
侯「えぇ。どこがいいかな……。」
そう呟くきみくんの横顔がかっこいいと思ったのは内緒にして、答えを待つ。
侯「みんなとはどこ行ったりしてるん？」
「買い物とか。」
侯「そうか。ほな買い物行ってもしゃあないな。んー、あ。今何時や？」
「8時半。」
侯「うーん。微妙やけど行ってみるか。」
きみくんの中では行くとこ決まったみたい。
「どこ行くん？」
侯「ついてからのお楽しみ笑」ﾎﾟﾝ
「にゃ！お団子つぶれる！」
侯「あはは。すまんすまん笑」
「むー。」
侯「行こか。」
とりあえずきみくんに決めてもらったしつくまで楽しみにしよ。
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作者名：慧梨 | 作成日時：2019年11月1日 3時
