大好きだよ。

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sideK


ようやく藤ヶ谷と結ばれた。
想いが通じ合うってこんなに素晴らしい事なんだな。
幸せすぎて、もうヤバい。

まぁ、藤ヶ谷に自覚させるのに苦労したけど。
キングと言われ、女心が良く分かる癖に自分の事となるととことん鈍くなる。

俺に対してドキドキして、顔が赤くなるってもう恋してるとしか考えられないだろ。
なんで気づかないかなぁ。

男同士の恋なんて発想、アイツにはなかったからなぁ。
男同士を否定されたみたいで悲しくなり、勢いで告白してしまったけど、今思えば良いきっかけになったのかな。

行動では大胆な事が出来たけど、言葉にするのは少し怖かった。
言葉にして藤ヶ谷が離れていってしまうのが怖かった。

けどあの日、真っ赤に染まった藤ヶ谷の顔を見て、自分だけのモノにしたいって欲が溢れてきて止まらなかった。
本当はもう少しゆっくりと進んで行こうかと思ってたんだけどな。

けどま、言って良かったな。







さて、今日は某レギュラー番組の収録の日。
時間までまだ余裕があるから楽屋で各々好きな事をして待機中。

俺はいつも通り藤ヶ谷の隣を陣取り密着中。
想いが通じ合っても今のところ変わらない感じ。

で、藤ヶ谷はというと、真っ赤に顔を染めて静かに読書中。
でも、全然ページが進んでませんよ･･･笑。

付き合う前もそうだけど、ホントこーゆうとこ可愛いよなぁ。
仕事中は逆の事を平気でやってる癖に、自分がやられるとこんなにも恥ずかしがっちゃうんだもんな。

「読書、しないの？」
「してる」
「ページが進んでませんよ」
「う･･･だってっ･･･」

キッと睨み付けるみたいにこっちを向くが、顔真っ赤に涙目だから全然迫力がない。
むしろ、可愛すぎて堪んない。

「だって、なに？」
「う〜、近すぎて、集中できない･･･」

あー、かわいい♪

頭撫でたいなぁ･･･うん、撫でちゃおう。

｢っ･･･」

思ったが即行動したら、カチンと固まってしまう藤ヶ谷。
ふふふ･･･恋愛初心者でもないのに、なんでこんな初な反応をしてくれるのかね。



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