7話 ページ7
暗いのは嫌いだ
自分だけが取り残されて、他が見えなくなるから
何回やってもうまくいかない
一虎の所にいかないでよ
疲れた
もういっそのこと、一虎も場地も_________
『世話が焼ける妹だな』
一度だけ、真一郎くんは私を妹と呼んだ
マイキーより似てる、なんて言われるほど私と真一郎くんは容姿が似ていた
真一郎くんは優しかったな
たまにくるこの衝動、真一郎くんならどうするのかな
「A」
「…場地?」
ここどこよ…なんで押入れに?
私は昨日場地に送ってもらったはずじゃ…
「お前が途中で寝たから俺ん家に連れてきた
今から学校だけどお前は?」
制服のボタンを閉めながらぎしっと音を立てて押入れに座る
そっと私の髪を耳にかけると、それと同時に肩から毛布がずりっと落ちた
私は毛布にくるまって寝てたのか
「場地」
″まだ″ 空いていない場地の横腹にそっと手を伸ばす
嫌な夢だったけど、暖かかったな
「お前さぁ、分かってやってる?」
「場地にしかやらない」
「俺にしかやるなよ」
私の手をとって自分に引き寄せる
普通の手繋ぎから恋人繋ぎになった時には、私たちの距離は0に近かった
「昔からずっと場地だけだよ」
「俺も、昔からAのこと_____」
「おーい!遅刻するよあんたら!!」
場地のお母さんの声でぴたりと動きが止まる
え、待ってお母さんいたの?
さっきまであった眠気は徐々に覚醒していき、恥ずかしさが込み上げてくる
何言ってんだ私…ッ!
「一回帰って片付けたら私も学校行こうかな!」
「お前そんな綺麗好きじゃねーだろ」
ぱっと手を離して押入れから降りる
いつも押入れで寝てたのか…
ドラえもんじゃん
心でそうツッコミながら黒龍の特服を拾う
「今日は家に武道が来るから片付けるの
そういえば今日って集会だよね?」
「は?武道が家に来る?」
私の言葉を復唱する場地
だからそう言ってんじゃんっと言うと、あからさまに不機嫌になる
「集会の前かよ」
「うん」
「じゃあ俺も行く」
「ダメ、場地が来たら作戦会議できない」
これにはちゃんと理由があるの
だからそんなに分かりやすく拗ねないで
たんたんと階段を降りていくと、千冬の姿が見えてきた
「もしかしたら武道は、ヒーローかもしれないの
きっと場地のことも救ってくれる」
その為に武道と腹を割って喋ろうと思うんだ
191人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
餃子(プロフ) - 微生物さん» 了解しました!ご指摘は有り難い事なので言って頂けて嬉しかったです(^^)励みになりました!頑張ります! (2022年4月9日 12時) (レス) id: 62fd12ab2d (このIDを非表示/違反報告)
微生物(プロフ) - 早めの対応ありがとうございます!設定タグの方も「馬地」になってますので訂正お願いしたいです。何度もご指摘すみませんm(_ _)mこの作品結構好きなので今後も更新頑張って下さい (2022年4月7日 22時) (レス) id: f2927e6a43 (このIDを非表示/違反報告)
餃子(プロフ) - 微生物さん» うわ本当だ!ご指摘ありがとうございます、すぐになおします! (2022年4月7日 20時) (レス) id: 62fd12ab2d (このIDを非表示/違反報告)
微生物(プロフ) - 「馬地」ではなく「場地」ですよ (2022年4月6日 18時) (レス) id: f2927e6a43 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:餃子 | 作成日時:2022年2月9日 14時