君が不幸になりますように【東リベ】

47話 ページ47

今日は何だか目覚めがいい

一虎に叩き起こされて何で泣いてるのかって聞かれた時は本当に驚いたけど、



「(妙に達成感があるんだよね…」



10月31日

血のハロウィン当日


これから始まるというのに、夢のせいか自然と気分は落ち着いていた

とは言っても、夢を見た覚えがあるだけで内容はさっぱり忘れている



そんな私を朝から心配そうに覗く一虎に着いていき、決戦の場へと向かう



「改めて東京って不良多いのね」


「Aも不良の1人だけどな」



灰谷兄弟を始めとする不良が今か今かと始まりを待っている




「一虎、」


「ん？」



マイキーのバブの音が聞こえていよいよ東卍の到着だ

みんなが立ち上がって準備をする中、私は座っている一虎の頭を撫でた



私の心はただ一つ

場地を救うこと



その為に利用してきたけど、一虎を救いたいとも思ってる



「なんだよ。朝は泣いてたくせに」


「一虎は私のこと信用してる？」


「は？今日までずっと一緒にいたんじゃんか
　首もお揃いだしな」


「…うん。幸せになろうね、お互い」


「幸せって…え？そういうこと？？」


「違うわよ馬鹿。親友として言ってんの」



えーえー！っと私の肩に腕を回す一虎に、ほら行った行ったと背中を押す

ドラケンが出てきたところで、私もよしっと気合を入れて2人を見る



するとふとマイキーと目が合い、何故かにっこり笑った


「Aを返してもらう」


「…は？
　返すってあいつが勝手にこっちにきたんだろ」


「Aは東卍が貰う。それだけだ」



は？いや、ちょっと待ってよ

そのセリフは場地の時の…



「A！！俺についてこい！」



一虎の大声をかわきりに突如始まった喧嘩

ドラケンの思わぬ名指しに、私はよろつきながらも一虎のもとへと向かう



東卍が貰う？

どういうこと？

私は場地じゃないのに何でそんな、



「行かせないですよ！Aさん！！」


「…ｯ何企んでるのか知らないけど、今は一虎が呼んでるから！」


「俺たちも全力で食い止めさせてもらいます」




いきなり現れた千冬と武道に足が止まる

2人に怪我を負わせるつまりはない


私の目的は一虎から場地を引き剥がすこと

それは1番武道がわかってるはずなのに…ｯ



「一虎から目を離すわけにはいかないの知ってるでしょ」




あんたらとは今日の喧嘩にかける想いが違いすぎる



「そんなに喧嘩したきゃ勝手にやってな」

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