検索窓
今日:1 hit、昨日:7 hit、合計:47,431 hit

38話 ページ38

「こいつと2人にしてもらってもいいか」


「はぁ?私は場地と話なんか…」


「いいから来い」




無理やり手首を引いて男子トイレに連れて行かれると、力任せに私を壁に押し付けた


痛いと反抗しようと上を向くと、月明かりが場地の目を照らした

その目は怒っているような悲しいような

なんとも言えない表情のままゆっくりと場地は私の首に触れた




「一虎のこと好きなんか」


「そういうんじゃないし…」


「じゃあなんなんだよ
 俺は他の男と同じモンが刻まれてるってだけでどうにかなりそうなのに…」



ぐっと首に力が入り急いで払いのけるも、その手は壁に押し付けられる



「どうにかなんねぇのかよそれ」


「無茶言わないでよ…ッちょっと!」



いきなり抱きつかれたと思ったら刺青の部分に痛みを感じる

こいつ噛みやがった…?!


かぶっと噛んだり髪の毛を匂ったりと、犬のような行動に必死に胸を押す



「何すんのよ?!」


「あぁ?嫉妬で狂いそうなんだよこっちは
 久しぶりに会えたと思ったら何だよこれ」


「今そういう状況じゃないでしょうが!」


「だからあいつらが居ない所に来たんだろ」



何を言っても離れそうにない場地に、どこか嬉しさを感じているのは事実だ


けど今から敵対するのにそんな気持ちのまま入られるわけがない

決別しないといけないんだ



「一虎に近づかないでね、私のだから」


「付き合ってんの?」


「だから違うって」



こいつ本当今の状況わかってんの?

仲間やられたのにこんなことしてる場合じゃないでしょ



「(流石にこの反応は予想外だったな…」


いつも眉間に皺寄せてるくせに、刺青だけでこんなになるなんて知らなかったな



「んでなんで今日宣戦布告しに来たんだよ」


「グループに入る条件がこれだったのよ。てか女にやられるなんて意外と弱小グループなのね」


「てめぇ見えてるからな警棒」


「女の子にはハンデいるでしょ」


「どこが女だよ」


「は?喧嘩売ってる?」



先程までの甘い雰囲気は一転し、今度はお互いが胸ぐらを掴み合う


上等じゃんやってやんよ



「これで勝ったらその刺青やめろ」


「刺青って知ってる?一生残るんだよ」


「うるせえ!!消せ!」



ダメだ、この人会話続かない

トイレから走って出てマイキー達の前を通り過ぎた先のバイクに跨り、ジャケットの袖をまくる



「芭流覇羅の一宮Aは東卍を潰す!覚えとけ!
 あと場地はしね!!」

39話→←37話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (86 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
191人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

餃子(プロフ) - 微生物さん» 了解しました!ご指摘は有り難い事なので言って頂けて嬉しかったです(^^)励みになりました!頑張ります! (2022年4月9日 12時) (レス) id: 62fd12ab2d (このIDを非表示/違反報告)
微生物(プロフ) - 早めの対応ありがとうございます!設定タグの方も「馬地」になってますので訂正お願いしたいです。何度もご指摘すみませんm(_ _)mこの作品結構好きなので今後も更新頑張って下さい (2022年4月7日 22時) (レス) id: f2927e6a43 (このIDを非表示/違反報告)
餃子(プロフ) - 微生物さん» うわ本当だ!ご指摘ありがとうございます、すぐになおします! (2022年4月7日 20時) (レス) id: 62fd12ab2d (このIDを非表示/違反報告)
微生物(プロフ) - 「馬地」ではなく「場地」ですよ (2022年4月6日 18時) (レス) id: f2927e6a43 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:餃子 | 作成日時:2022年2月9日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。