君が不幸になりますように【東リベ】

3話　武道side ページ3

マイキーくんに呼ばれた集会


俺はメンバーじゃないけれど、あのマイキーくんに呼ばれたからには遅れるわけにはいかないんだ





「花垣武道だよね？同中の一宮A！」


「は、はぁ…」




ちょっと早めに着くようにしたのが悪かったのか



神社の前で急に声をかけられ振り向くと、特攻服着た女が警棒片手に俺を指差していた



同中に女のヤンキーがいたら絶対知ってる

でも初めまして…だよな？




「いや〜明日学校行こうと思ってたけど丁度良かった
　…ん？あぁごめんね、これは閉まっておくわ」




俺の目線に気付いて警棒を仕舞う


いやもう遅いよ…汗




俺の中ではもう一宮Aはやばい人だと思ってるから



けどこんな美人が俺のこと知ってるって…
ちょっと嬉しい、かも






「この神社の前にいるってことは、マイキーにでも呼ばれたの？」



「そうですけど…なんで俺のこと知ってんスか？」



「私マイキーと場地の幼馴染なの
　急で悪いんだけどさ、私のこと紹介してくれない？」





え？マイキーくんの幼馴染？？



俺の質問には答えてくれなかったが、急なカミングアウトに頭が真っ白になった



マイキーくんの幼馴染


この肩書きに俺はすぐさま腰を低くすると、彼女はくすりと笑った





「って言っても随分前に引っ越しちゃってね
　こっちに帰って来れたけど何だか恥ずかしくて」



君の友達として、この後私を紹介してくれないかな？





幼馴染だからだろうか


にこっと笑った彼女の顔はどことなくマイキーくんに似ていた




幼馴染に久しぶりに会うなんて、いい話じゃないか

その大役、俺が引き受けた！！




「任せてください！！
　きっとマイキーくん達喜びますよ！」



「ありがとう
　じゃあ今日から友達、よろしくね武道！」



「Aさん…へへ、何だか照れますね！」





最初はどこの族の人かと驚いたけど、マイキーくんの幼馴染なら安心だ！



久々の再会が恥ずかしくて、こんなお願いしちゃうなんて…


特攻服着てるけど健気で可愛いじゃないか





特攻服着てるけど！！




「じゃあ集会終わったら呼びに来ますね」



「うん、待ってる」




ひらひらと笑顔で手を振るAさんに、きゅんっと胸が高鳴った




何だか自分が恋のキューピッドでもしてるかのような気分だ



サプライズ成功させるぞ！






…ところで場地って誰だ？

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