その40 彰人side ページ41
「じゃあ明日、楽しみにしている」
「そのことなんだが
悪ぃ、抜けれない用事ができた」
冬弥との帰り道、偶然にもAに遭遇して3人で一緒に帰ることになった
告白されたことについてはまぁ
驚いたっつーのもあったけど、俺は歌に集中したいし、何しろこいつとはごめんだと思ったのが本音だ
「(酷い振り方したし…避けられるのは当然だけどな」
3人で帰るも冬弥とAの会話を聞くだけで、俺から話す勇気はなかった
「じゃあ2人とも、明日は待ってるからね」
別れ道でAはその日初めて俺の目を見た
明日はAにとって初めてのショー。
大事な日と考えれば考えるほど気が引けて、俺は咄嗟に断ってしまった
「せっかくチケット貰ったのに悪ぃな」
俺は大事にしまっておいたチケットをAに差し出した
すると、あいつはふにゃりと困ったように笑った
「ごめん…ここ最近彰人の顔見れなくて避けてた
でももう諦めるし、ちゃんと前を見れてるわ」
そう言って俺が差し出したチケットを押し返した
「彰人には、私の初めてのショーを見てほしいの
あんたの選択、後悔させてあげるわ！」
「ったく…手抜いたら許さねぇからな」
Aの輝いた目に腹を括ってチケットをもう一度握りしめた
嘘なんかついて気にしてるのは俺の方だったな…
「用事はもう大丈夫なのか？」
「あぁ、たった今なくなった」
「なくなった？」
「いいんだよこれで」
杏や冬弥から何も言われてないし、その件については話してないんだろう
前向けてるみたいだし、俺も自分に集中しないとな
「じゃあね、大好きな冬弥と…大嫌いな東雲彰人くん」
べーっと言って去っていくAの後ろ姿は、俺と出会った時と同じ自信に満ち溢れていた
避けられた1週間、少し居心地の悪さがあったがその姿を見て少し軽くなった
罪悪感ちょっとあるんだよな…言わねぇけど。
「Aはああ言ってるけど、彰人の事好きだと思うぞ」
「あぁ知ってる」
冬弥の言う友人としての好きも、Aの言う好きも、俺はちゃんと分かってる
「俺たちもさっさと練習して帰るぞ」
「あぁわかっている」
Aとは別の道を歩いていつもの公園へ向かう
そういえばあいつの親父も冬弥と同じ感じなのか？
だとしたら、
「(親父と衝突しねぇといいけど」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 422人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「プロセカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
餃子(プロフ) - すみません通知溜まってるし第一章は終わっているので全く見てませんでした、、、コメント見て表現は編集したのでまた読みにくかったら言ってください (2022年3月16日 14時) (
レス) id: 62fd12ab2d (このIDを非表示/違反報告)
八戸 - 確かに汗とかないほうが読みやすいかもです…。（）つけてみるのもありかもです！ (2022年3月15日 21時) (レス) @page2 id: 31c5d0f724 (このIDを非表示/違反報告)
Y(プロフ) - 汗とか怒とかの感情書かない方が正直読みやすいです… (2022年2月28日 2時) (レス) @page16 id: 6135a2eb1f (このIDを非表示/違反報告)
餃子(プロフ) - リオットさん» とってもコメント遅くなって申し訳ありません、、！！コメント嬉しいです(^^)頑張ります！ (2022年1月4日 16時) (レス) id: 62fd12ab2d (このIDを非表示/違反報告)
リオット - 凄く好きな小説でした。ありがとうございます。更新頑張ってください。 (2021年12月10日 22時) (レス) @page44 id: 5c3b65f0f4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：餃子 | 作成日時：2021年8月22日 21時
