その33 彰人side ページ34
「気合い入ってんな、あいつ」
「だね〜…正直Aがあんなに笑うところ見たことないからちょっと悔しいかも」
最近のAは、中庭で先輩達と集まって稽古をしている
忙しいからなんだろう
クッキーを持って来ることも、用事がないのに教室に遊びに来ることも格段に減った
「(したいこと見つけられたのなら良いことだな」
昼休みに邪魔されることも少なく、こうして杏達と中庭を眺めることが増えた
「司先輩に会ってからショーがやりたいと言っていたから本当によかった」
「昔から好きなら最初から諦めなきゃいいのに」
「Aは真面目なんだ」
そう言って中庭を眺める冬弥の目は優しい
まぁ昔から見てたらそりゃ安心だな
「あれ〜彰人…Aにかまってもらえなくて寂しいの？」
「んなわけねぇだろ！
つーか人の心配ばっかりしてらんねぇよ」
ようやく邪魔が入らなくなったんだ
前みたいに毎日練習して一日でも早く上手くならねぇと
「今日は皆んな用事があるからできねぇが、明日からはみっちりやるからな」
「そうだな、俺たちもAに負けていられない」
「そういえばこの前路上で歌ってた人がすごく上手くて！」
何だっけと言いながらスマホを確認する杏
歌上手いやつがゴロゴロいやがるな
「あぁ！！」
「なんだよ見つかったのか？」
大声を出したまま固まった杏
なんだ？
しばらくフリーズしていた杏は震えた手で俺たちにスマホを見せた
「その人のライブチケット取ってたんだけど…今日なの忘れてた」
「そんなことかよ
日付確認しとけよな」
「1週間後だと思ってたの！！
久しぶりにビビッと来たから覗こうと思ってたのに」
家の用事さえなければと頭を抱える杏は、少しして思いついたように顔を上げた
「そういえば彰人だけだよね？今日何もないの」
「何もなくはねぇけど、まぁ」
「チケットあげるから見てきてくんない？
偵察ってことで！」
まぁ今日は絵名のカフェ巡りに付き合うだけだし←
仕方ねぇこれも勉強だな
「いいけど」
「よし決まりね！
じゃあもう一つのチケットはAに渡しとくね！」
…は？A？
「本当はこはねと行くつもりで2枚取ってたからさ
勿体ないし」
「いやだからなんであいつに…おい杏！！」
俺の声を無視してそのまま教室を出て行った杏
絶対聞こえてるだろ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 421人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「プロセカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
餃子(プロフ) - すみません通知溜まってるし第一章は終わっているので全く見てませんでした、、、コメント見て表現は編集したのでまた読みにくかったら言ってください (2022年3月16日 14時) (
レス) id: 62fd12ab2d (このIDを非表示/違反報告)
八戸 - 確かに汗とかないほうが読みやすいかもです…。（）つけてみるのもありかもです！ (2022年3月15日 21時) (レス) @page2 id: 31c5d0f724 (このIDを非表示/違反報告)
Y(プロフ) - 汗とか怒とかの感情書かない方が正直読みやすいです… (2022年2月28日 2時) (レス) @page16 id: 6135a2eb1f (このIDを非表示/違反報告)
餃子(プロフ) - リオットさん» とってもコメント遅くなって申し訳ありません、、！！コメント嬉しいです(^^)頑張ります！ (2022年1月4日 16時) (レス) id: 62fd12ab2d (このIDを非表示/違反報告)
リオット - 凄く好きな小説でした。ありがとうございます。更新頑張ってください。 (2021年12月10日 22時) (レス) @page44 id: 5c3b65f0f4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：餃子 | 作成日時：2021年8月22日 21時
