東雲彰人を落としたい【プロセカ】

その22 彰人side ページ23

「あー…司先輩は〜えっと…」


「司先輩がAに校内で会えていないと心配していた
　今日お昼休みに約束しているから会いに行こう」


「え？！」




あの変な先輩と絡みあったのか

にしても、冬弥とえらい態度違くねぇか？



目を輝かせて話す冬弥とは違い、目を泳がせて濁すように話すA


嫌なら断ればいいのに




「お昼休み屋上に来てくれ、彰人も来る」


「はぁ？！」



急に名前を呼ばれて待て待てと相棒の肩を掴む


流石にあの先輩に会うのは疲れるんだけど？！




「何の話だ冬弥…」


「昨日電話を切る直前に話した時はうんと言っていたが」




そう言われて昨日の出来事を思い出す


確かプールから帰った後冬弥とセトリの話を電話でして…


疲れすぎて最後の話し覚えてないまま電話切ったな



「くっ…」


「思い出したみたいで良かった
　じゃあ2人とも屋上で、司先輩も楽しみにしていた」




最後の一言を強調して杏と先に教室へ向かった冬弥


Aはため息をつきながら上履きに履き替える




「そんなに嫌なら断りゃいいだろ」



「断ったら後から面倒くさいのよ
　それよりも絶対にお昼休み来てね」




あれ？行くの決定なの？


え〜っと俺が言うとAはものすごい形相で俺を睨みつけた




「あんたが来ないと！私1人であの2人を相手するのは無理だわ！」



「いや意味わかんねぇよ」



「彰人は私を守ればいいのよ！」




何から守るんだよ、おい


質問する隙を与えずに歩き出すAに、急いで上履きをはいて着いていく




「状況が読めねぇって」



「私はこの学校に転校してきてから司先輩に会ってるわ」



「はぁ？会えてねぇから今日呼び出されたんじゃねぇのかよ」



そういうとどこか誇らしげに笑って俺を見た



「私はねぇ…司先輩を避けながら学校生活を送っているのよ！
　見かけた時にはそれはもう忍者のようにね！！」




要するに避けてるだけじゃねぇか


誇らしげに笑うAを見ると、ため息を出さずにはいられなかった




「巻き込まれてる俺が一番の被害者じゃねぇか」



「司先輩は良い人なんだけどね、過保護すぎて…」




過保護…あぁ、妹いたっけ？



まぁ放課後じゃないだけマシだと思おう


昼休みという限定された時間で心底良かった






「(Aが来てからきっちり練習できる日々が遠のいてる気がする」

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