個性：重力操作

翌日 ページ10

「んじゃ、次の英文のうち間違っているのは？おら、エヴィバティヘンズアップ、盛り上がれー！！！」

え、あれ何が違うんだろ…こちとら頭良くねェからな。まァ、だからと言って真剣に勉強するなんて事もしない。テスト1週間前から、賢い先祖に夢の中で勉強教えてもらうから何の問題もないのだ。

「ああ、やっと昼だ」

学食は、妾はタダで食える。さすが雄英、助かるわ。…あ、あと、先祖が生きてた時代は「文豪の時代」って言われてたらしい。“個性”を持ったヒーローよりも、“個性”を持った文豪たちの方が名を馳せていたようだ。

舞台は主に横浜。今じゃ想像もつかないほど物騒だったらしい。外国の文豪がふっかけてきた抗争や、横浜二大勢力がぶつかって起きた抗争などがよく起こったそうだ。

だが、その「文豪の時代」は、とある人物によって幕を閉じたらしい。唯一、文豪の自体を生きていた中也曰く、文豪の時代を終わされた人物は「とても恐ろしかった。俺が云えたもんじゃねェが、あれは人間じゃない。とてもだが、勝てない」らしい。

名前は教えてくれなかった。名前を言おうとすれば、脳裏に仲間の死体が浮かぶのだろう。妾は特に興味が無かったため、深く詮索はしなかった。

「文豪の時代ねェ…」

その時代に生きていなくて、心底良かったと思う。

屋内対人訓練→←夢

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す