・叱咤の時間 ページ5
「殺してやる…よくも皆を」
「はははははその意気だ!!殺しに来なさい渚君!!」
「渚…キレてる」
「俺等だって殺してぇよあのゴミ野郎｡けど､渚のやつマジで殺る気か!?」
『どうに､かして…渚くんをと､めないと』
「ええ｡渚君の頭を冷やして下さい｡君にしかできません寺さ…」
……寺坂…?なんで…
回らない頭で考えていると､渚くん目掛けて寺坂がスタンガンを投げた
「ぐっ」
「チョーシこいてんじゃねーぞ渚ァ!!
薬が爆破された時よ､テメー俺を哀れむような目で見ただろ｡いっちょ前に他人の気遣いしてんじゃねーぞモヤシ野郎!!ウィルスなんざ寝てりゃ余裕で治せんだよ!!」
『寺坂…』
「寺坂……おまえ!!」
ゼーッゼーッと肩で息をする寺坂｡ウィルスが感染してる状態でここまで来たなんて…
「そんなクズでも息の根止めりゃ殺人罪だ｡テメーはキレるに任せて百億のチャンス手放すのか?」
『そうだよ､渚くん…』
この距離で今の小さな声が届くかどうかわからなかったが､名前を呼ぶと私を見たような気がした
『気持ちは皆同じ､だけど､越えちゃいけない線を越えちゃ､ダメ｡そんな奴と同じになりたいの?
ッ､渚くんにはそんな怖い顔､似合わないよ』
「寺坂君とAさんの言う通りです渚君｡その男を殺しても何の価値も無いし逆上しても不利になるだけ｡そもそも彼に治療薬に関する知識など無い､下にいた毒使いの男に聞きましょう｡こんな男は気絶程度で充分です」
「おいおい余計な水差すんじゃねェ｡本気で殺しに来させなきゃ意味無ぇんだ｡このチビの本気の殺意を屈辱的に返り討ちにして…はじめて俺の恥は消し去れる」
鷹岡の言葉を遮るように殺せんせーが言う
「渚君､寺坂君のスタンガンを拾いなさい」
「……」
「その男の命と先生の命､その男の言葉と寺坂君とAさんの言葉｡それぞれどちらに価値があるのか考えるんです」
「……………………」
その時､さすがに限界が来たのか寺坂が倒れた
「おまえ熱やべぇぞ!!」
「こんな状態で来てたのかよ!!」
吉田と木村の心配を他所に寺坂は見るならあっちだと渚くんの方を指さす
『けど､皆を危険に晒したのは許せない｡だから…』
「…やれ､渚」
「『死なない/ねぇ範囲でブッ殺せ』」
私と寺坂の言葉で､渚くんの気配が変わった
渚くんは戦闘態勢に入る｡が､スタンガンをしまい､ナイフを手に取る
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ヒビヤ(プロフ) - みこさん» コメントありがとうございます!!少しづつですが頑張って更新していきます!これからも応援よろしくお願いします!! (2022年9月26日 20時) (
レス) id: e1dfed361c (このIDを非表示/違反報告)
みこ - めっちゃくちゃ面白くて一気読みしてしまいました！！更新頑張ってください！ (2022年8月26日 3時) (レス) id: d95e95d542 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒビヤ | 作成日時：2022年8月7日 16時
