・告白の時間 ページ18
「A､好きだよ」
『ぇ…』
突然のカルマの告白｡1度冗談かと思ったけど､カルマの目を見てこれは冗談ではなく､本気なんだと思った｡けど､いつから…
『いつから…?』
「さぁね｡最初は気の合う相棒って感じだったよ､Aもそうでしょ?
自覚したのは修学旅行の時｡高校生達にやられて目を覚ました時､隣にいなくて焦ったし､怪我を見てアイツらに怒りが止まらなかった｡Aを守れなかったことが凄い悔しかった｡俺が二度とAを傷付けさせないって､俺が守るってその時初めて思ったんだ
だけど今思うと…俺､初めてAを見た時から好きだったのかもしれない」
自分で言うと恥ずかしくて自惚れかもしれないけど､カルマが言ったことはまるで…
『それって…その､一目惚れ､ってやつ…?』
「そうだね」
ふわっと柔らかく笑うカルマ｡今まで見た事ないその表情に顔が赤くなるのがわかる｡そんな事真っ直ぐ言われたことないから目が右に左に動く｡そんな私にカルマはははっと笑った
「だけどそう思ってたのに､Aにこんな怪我させちゃってさ…自分の不甲斐なさを感じた｡Aを守れなかったことが死ぬ程悔しかった｡隣で苦しむAをただ支えることしか出来なかった」
『カルマ…』
そんな事思ってくれてたんだ…
「もう､そんな思いしたくない｡もう二度とAに怪我なんてさせたくない
ねぇA､俺はまだそんな守る力なんてまだまだ無いのかもしれない｡だけど､Aを側で守らせてほしい｡ずっと隣にいさせてほしい」
カルマはひとつ息を吐き､私に言った
「赤葦Aさん､俺と付き合ってください」
……正直､恋とか､誰かを好きだとかそんな気持ちわからない｡考えたこともなかった｡今までは親父を否定することしか頭になかったから｡だから今まで告白されてもめんどくさいと､無駄なこととしか思わなかった
だけど､不思議とカルマからの想いは嫌じゃなかった｡私の心にストンと落ち､暖かい気持ちだ
思い返してみて､カルマと一緒で嫌なことは無かった｡隣にいると安心するし､気を使うことも無く､一番"私"でいれた｡磯貝や前原とは違う安心感と信頼があった
一緒にいたいと思った｡誰かの隣ではなく､カルマの隣がいいと｡カルマにもそう思って欲しいと
初めて自分の気持ちを知った｡自覚すればどんどん気持ちが溢れそうになった
『…はい｡よろしくお願いします』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 150人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヒビヤ(プロフ) - みこさん» コメントありがとうございます!!少しづつですが頑張って更新していきます!これからも応援よろしくお願いします!! (2022年9月26日 20時) (
レス) id: e1dfed361c (このIDを非表示/違反報告)
みこ - めっちゃくちゃ面白くて一気読みしてしまいました！！更新頑張ってください！ (2022年8月26日 3時) (レス) id: d95e95d542 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ヒビヤ | 作成日時：2022年8月7日 16時
