・好奇心の時間 ページ12
「うおおどーやって避けてんのかまるでわからん!!」
「恥ずかしいな､なんだか」
『おしとやかに微笑みながら手つきはプロだ』
「すごい意外です｡神崎さんがこんなにゲーム得意だなんて」
「…黙ってたの｡遊びが出来ても
服や趣味も肩書も､逃げたり流されたりして身につけてたから自信が無かった｡殺せんせーとAちゃんに言われて気づいたの｡大切なのは中身の自分が前を向いて頑張る事だって」
『ね､神崎さん｡折角だし､次はこのゲームでと茅野ちゃんとやってみてよ｡このゲームなら茅野ちゃんでもやれそうだし』
「賛成!!けど私ゲームとかあんまりやらないからなぁ」
『じゃあ難易度MAXで』
「話聞いてた?!」
「ふふっ茅野さん頑張ってね」
「まさかの神崎さんもそっち側!?」
『喉乾いたからジュース買ってくるね｡終わったら先に戻ってて』
「わかった!!」
『神崎さん､頑張ってね』
「ふふっうん､やり過ぎないように頑張るね」
「何を?!Aちゃん私は応援してくれないの〜?」
『早く死なないように頑張って粘りなよ､神崎さんの為に』
「それ応援じゃないよね?!」
私はみんなと離れ､自販機に向かった
『え､嘘でしょカフェオレが無い…』
どれにしようか悩んでいると､後ろからボタンを押された
『あ!!』
「普通これ一択じゃん」
『カルマ』
「やっほ〜」
そう言ってカルマはレモン煮オレを渡してきた
『どれにしようか考えてたのに…』
「そうやってずっと考えるけど結局決められないでしょ」
『う…』
「優柔不断でなかなか決められないAの代わりに選んであげたんだから感謝してよ」
『…ありがと』
「どういたしまして」
それから私達は椅子に座って少し話した
『そういえば､殴られたとこ大丈夫なの?』
「へーき｡そんなヤワじゃないって」
『そっか､良かった』
「Aは?腕縛られてたんでしょ?跡残ってたりしてない?」
『大丈夫｡解く時に少し擦れて赤くなってるけど痛くはないよ』
「そ｡ならいいけど」
『あ､浴衣似合ってる』
「ありがと｡Aも似合ってるよ」
私達はそのまま色々な事を話し､気づけば結構な時間が経っていた
『そろそろ戻ろうかな』
「そうだねーんじゃおやすみ」
『うん､おやすみ』
なんだかカルマとおやすみと言うのががくすぐったかった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 63人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ヒビヤ | 作成日時：2022年6月19日 22時
