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手榴弾は確実に爆発したのに私の体には火傷や傷のひとつもなく､私は校舎の外にいた
『え、なんで…？』
「ヌルフフフフ…Aさん､自らを使った計算尽くの暗殺とても素晴らしい！爆発による圧力と通常の先生のスピードで助けようとすれば君の体がもたない｡
なので先生､君の体に負荷がかからない､尚且つ爆発を避けられるスピードで動きました」
嘘でしょ…考える時間なんてなかった｡間違えれば､自分が殺られてたのに､なんで…
「ああ､それから先生に見捨てるという選択肢はありません」
『！！』
「Aさん､君は人を､大人を信じていない｡君の境遇を考えればそう思ってしまうでしょう｡しかし､それは君にも非がある｡確かに､君の周りの人達は君を"見て"はいなかった｡だがそれは君も同じです｡」
『それは…』
「君は
すぐに人を信じろとはいいません｡ですが､人を"見る"ことは出来るはずです｡一歩一歩が遅くても構いません｡しかし､確実に､前に進む
君はそういう事が出来る人だと先生は思います｡」
『もし､また折れそうになったら？歩みを止めてしまったら…？』
「その時は先生や周りの人達が支え､背中を押します｡君は傍でずっと支えてくれていた人達がいることを知っているはずですよ」
その言葉に私は磯貝と前原が頭に浮かんだ｡そうだ､2人はあのことがあっても一緒にいようとしてくれていた｡味方だと言ってくれていた…
先生と話していると遠くから誰かが私の名前を呼ぶ声がした｡それは1人ではなく､何人かいるみたい
「A！良かった無事だった…！」
「おーいみんな！A大丈夫みたいだ！！」
「ほんとだ！よかったぁ…」
『磯貝､前原､渚くんたちも…どうして…』
「お前が心配だったからに決まってんだろ！！」
「様子がおかしかったから心配だったんだ｡そしたら校舎の方から爆発音がするし…」
「そうだよAちゃん！私すっごく心配したんだからね！でもほんとに無事でよかったよ〜！」
茅野ちゃんが泣きそうな顔で抱きついてきた
『…ありがとう｡心配かけてごめんね』
みんなに向けた笑顔は､久しぶりに本物の笑顔だった
「おや､もう終わりですか？まだ来てもらってもいいんですよ？」
『はは！殺すよ､明日にでも！！』
再開の時間 〜fin〜
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作者名：ヒビヤ | 作成日時：2022年6月12日 11時
