私の個性 ページ16
.
その後騒ぎを聞きつけ光の速さで教室にやってきた相澤先生の個性により2人の喧嘩、一方的に爆豪先輩が怒ってるだけだけど。は止められこっ酷く叱られていた。
そして何故か私と緑谷先輩もゲンコツを喰らった。
「 外に出てまでこんなことするんじゃねえぞ 」
「「 すいません …… 」」
2人で相澤先生に頭を下げる。
爆豪先輩はきっと気が済んでいないのだろう、貧乏揺すりがいつにも増しているし轟先輩は理不尽に攻撃されたからだろう黙り込んでいる。
正直この先が不安でしかなかった。それは緑谷先輩も同じようで目が合えば気まずそう笑っていた。
「 出発するからさっさと準備しろ 」
はあ、と呆れたように目薬をさしながら相澤先生が言うと緑谷先輩は轟先輩に行こう！と笑顔で声をかけている。私も爆豪先輩に声かけよう
「 爆豪先輩、大丈夫ですか？ 」
「 あぁ？ 」
頬と腕に軽度の擦り傷が出来ていた。轟先輩の氷の破片がかすったんだろう。も〜今からこんな傷作ってどうするの。
「 少しじっとしててください 」
驚いたような様子の先輩の傷に触れ瞳を閉じ、個性で傷を癒す。そして傷一つ残さず綺麗な肌の状態へ戻す。小さな傷だから物の数秒で完治させる事ができた
「 はい、次喧嘩した時は治してあげませんからね 」
「 … すげえな癒入 」
教室を出ようとしていたところだったのか、ドア付近でこちらを見ていた轟先輩がポツリと呟く。緑谷先輩は呆気に取られたようにじいっと私を見ていた。
相澤先生は私の個性をよく把握しているのでどうだ、とでもいうような自慢げな表情をしていた。
「 轟先輩も！同じですよ 」
「 ああ、すまねえ 」
同じく小さな擦り傷に触れあっという間に綺麗に完治させる。我ながら便利な個性だと思う。大怪我だと数十分かかってしまうこともあるけれど、頑張れば治せる。
先生にも、誰にも言ってないけどこの個性って凄い体力を使うからあまり長時間使用すると息切れ、激しい頭痛に襲われる。
でも16年間も付き合ってきた個性だ。
そんなのもう慣れっこだった。
「 はい、爆豪先輩行きましょう！ 」
「 … 言われなくても言ってやるわクソガキが 」
そう言い立ち上がった先輩は私の横を通り過ぎると同時に髪の毛を乱暴に撫でる。ありがとな、と小さく呟いて。そのまま教室の外へとズカズカ歩いていってしまった。
………… 胸が痛い。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 405人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
以恋(プロフ) - 宙さん» お褒めの言葉ありがとうございます（ ; ; ）続編の方もぜひよろしくお願いいたします！ (2020年3月7日 9時) (
レス) id: 3b71a2a429 (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - 作者様爆豪の飴と鞭使い方すごくどストライク(´∇｀) (2020年3月4日 16時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - え、何この小説。妄想すると自然と口角上へと向かっていきますね。え、控えめに言って最高です！これからも頑張ってください！ (2020年3月4日 16時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
以恋(プロフ) - Omisoさん» うわああ（ ; ; ）素晴らしいなんてとんでもないです！嬉しいお言葉をありがとうございます！続編の方ただいま作成中ですので、今後ともよろしくお願いします！（ ; ; ） (2020年3月3日 10時) (レス) id: c92cf6abc6 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 最後まで読みました！とても素敵な作品で物語の構成の素晴らしさに感嘆しました！！続編の方応援しています！ (2020年3月3日 0時) (レス) id: d4a65dd1ab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：以恋 | 作成日時：2020年2月15日 3時
