なぜヒーローに ページ24
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目が覚めると、薄暗い倉庫の中にいた。
古い木の椅子にキツク縛られ拘束されているため
身動きが取れない。あたりを見回しても誰もない
… 結構やばいんじゃないかな
こんな時でも案外冷静な自分に自分が1番驚いている
「 あ、目が覚めましたかAちゃ〜ん 」
「 お前はさっきの 」
「 トガです！トガヒミコ！！ 」
どこからともなく現れたセーラー服の女子高生。
私を誘拐した張本人だ。トガヒミコというらしい
ゆっくり私に近づけば
「 う〜んこの縄邪魔だねえ 」
バサ、とナイフを振りかざし一瞬にして解いてしまう
なにを考えているんだろうか
とりあえず自由になった私はヴィランとの距離を取る
このまま逃げようとしても他にもいるであろう
仲間に捕まってお終いだ
「 あなたたち、なにが目的なの！ 」
「 私たちはねぇ〜Aちゃんと仲良くしたいんですよ〜 」
ニタニタと楽しそうに喋るヴィランは
こっちにおいで、と手招きをする
素直に従うはずがなかった
「 大丈夫、なにもしないからね〜 」
「 … 分かった 」
「 うんうん、早くおいで〜 」
ゆっくりと相手の元へ近づく。
ゆっくりと、一歩ずつ。
相手にギリギリまで近づいた瞬間、
油断している相手の腕を取り、腹部を思い切り足で蹴り上げる
「 Aちゃん、流石だねぇ 」
相手も弱いはずがない。攻撃をくらってもすぐに立ち直りナイフを振りかざしてくる。
運動神経は悪くない方だ、交わすことができた。
「 どうしてAちゃんヒーローになりたいの？ 」
先ほどと同じように一定の距離を保てば、
相手が私に向かって聞いてくる。
逆にどうしてそんなことが気になるのだろうか
「 かっこいいからだよ、ヒーローは 」
「 かっこいい？ 」
「 うん。困ってる人に、助けを求める人に、
手を差し伸べてあげられるヒーローって誰よりも
かっこいいと思うの 」
再び彼女のもとへ走り出せば躊躇なく彼女が振り回すナイフを交わしつつ素手で戦う。
個性なしにヴィランに立ち向かうなんて無謀だって分かってる。
でも私の個性はヒーリング。
これしかないんだ。
「 そうですか … Aちゃんとは仲良くしたかったんですけどねえ 」
「 っ！！ 」
「 難しいかもしれないねぇ 」
頭上に振りあげられナイフを見た瞬間、
ドス、と鈍い音が響く
ああ、馬鹿だった
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以恋(プロフ) - 宙さん» お褒めの言葉ありがとうございます（ ; ; ）続編の方もぜひよろしくお願いいたします！ (2020年3月7日 9時) (
レス) id: 3b71a2a429 (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - 作者様爆豪の飴と鞭使い方すごくどストライク(´∇｀) (2020年3月4日 16時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - え、何この小説。妄想すると自然と口角上へと向かっていきますね。え、控えめに言って最高です！これからも頑張ってください！ (2020年3月4日 16時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
以恋(プロフ) - Omisoさん» うわああ（ ; ; ）素晴らしいなんてとんでもないです！嬉しいお言葉をありがとうございます！続編の方ただいま作成中ですので、今後ともよろしくお願いします！（ ; ; ） (2020年3月3日 10時) (レス) id: c92cf6abc6 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 最後まで読みました！とても素敵な作品で物語の構成の素晴らしさに感嘆しました！！続編の方応援しています！ (2020年3月3日 0時) (レス) id: d4a65dd1ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：以恋 | 作成日時：2020年2月15日 3時
