untitled ページ12
───君たち二人の身の安全は保証しよう。
───だがその代わりと言ってはなんだが一つ私の頼みを聞いてくれないだろうか?
───君の妹の意識が戻ったら、彼女に
━━━━━━━と伝えて欲しい。
──────────
───────
────
任務が終わり屋敷に着く頃にはすっかり夜が更けていた。皆が寝静まり静寂が包み込む蝶屋敷を宇髄は一人、スタスタと進んで行く。
迷いのない足取りで向かった先は、屋敷内の最も端に位置する部屋。
スッと静かに部屋へ入れば、そこにはスヤスヤと寝息を立てる妹の姿があった。
──こんな風に安心しきった寝顔を見れるようになったのもつい最近のことだ。
先日突然記憶を取り戻してからというもの、アイツの態度は一変した。相変わらず口数は少ないままだが、以前のように感情の変化が読み取れる程度には表情が変わるのだ。
……まぁ、俺くらい長い付き合いじゃないと気づかない程僅かなものだが。
…………そんな変化をみてきたからこそ、どうしてもこいつには武器を握らせたくないと思った。
こんな血なまぐさい世界に手を染めるのは俺だけで十分だと、お前は自由に生きていいんだと
そう、伝えたかった。
─────『鬼殺隊に入りたい。』
だからだろうか、妹の口から出た言葉を一瞬理解できなかった。
どうして自ら戦場に立とうとするのか。
こんなときまで俺の後ろを追いかけなくていいというのに、どうして──。
ふとお館様との約束が頭をよぎる。
それは杏の記憶が戻らないのを理由に
保留となっていた二人の約束。
「あぁクソッ………なんで今なんだ…」
───君の妹の意識が戻ったら、彼女に
“鬼殺隊に入らないか”と伝えて欲しい
**********
はい、今回のはオマケみたいなやつですね
書いてる途中で気づいたんですがコレ、はっきり言って読まなくても問題ないと思います←
ただ鬼殺隊に入ろうとするのを嫌がる経緯を説明できればなーって感じです(出来てない気がする)
鬼殺隊なんかと関わって欲しくないって言ってんのに、このタイミングで入りたいとか言われると困るんですけどー。な宇髄さんと、それが全く伝わってない妹の構図が出来上がり。
お館様、何故か妹の才能を知っている(流石)
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ユミヤミ(プロフ) - ちょっと天元さんイケメン!見てる途中で何回も「はっっっ!やばいわー!」ってなりました!天元さんのイケメンが全面に出てますね!たまらんわぁ。 (2019年10月13日 20時) (レス) id: f76e313fab (このIDを非表示/違反報告)
雲隠 - うぎゃぁぁあぁぁ! 何これ?!天元さんかっこよすぎではないか!?嫁を心配している天元さんもいいけど、妹を心配している天元さんの破壊力がえげつねぇ! (2019年9月5日 17時) (レス) id: fa6b997845 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - 面白い!天元!更新頑張って!(無理はしないでね!)応援してますよ! (2019年8月31日 13時) (レス) id: 3d6828cd0d (このIDを非表示/違反報告)
照(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!好き!ホントに!更新頑張ってください! (2019年8月30日 20時) (レス) id: a0ce70a935 (このIDを非表示/違反報告)
れもねーど - 村田さんと関わるための布石嬉しいですありがとうございました! (2019年8月28日 9時) (レス) id: bcf5716af8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤い金魚草 | 作成日時:2019年7月19日 23時