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僕じゃダメですか?〜フィンランド編〜 ページ9

*



アイスを追いかけて中庭に来てみたら、フィンと喋ってて出ていけない。
聞こえてくる会話は、私のことで。

フィンは私が好きらしい。
今までなら『ごめんなさい』で済ませたのに、顔が熱くなって胸が高鳴る。

話を聞いてただけで好きな人が変わるものなのかな?それとも私が軽いだけ?
でも、アイスを追いかけたのは反射的に。

ノルは憧れてただけ。
あれ?もともとフィンが好きだったのかな。
私の目の奥に写ってたのはフィンだったのか。

見た目は女の子みたいだけど、優しくて結構力持ちでカッコいい一面もある。


フィン「い、今の聞いてた……?」


うなずいて、答える。


『立ち聞きするつもりじゃなかったんだけど……』

フィン「聞かれてたんならしょうがないですね……。来てください!」


フィンが私の腕を引っ張って行く。
ここがどこだかわからない。
……てか旅館って広いな。


フィン「……僕じゃダメですか?」


紫色の瞳には私しか写っていなくて、なぜか視線をそらせない。


『私、フィンが好き!』

フィン「あれっ」


ちょっと困ったような顔をするフィン。


フィン「そう言うのは男の僕から言うもんですよ」

『……』

フィン「Aちゃんが好きです。付き合ってください」

『お願いします』


フィンはふわりと笑って返してくれた。
フィンが笑うと私も吊られて笑ってしまう。
フィンは私を笑顔にしてくれる。


フィン「モイモイは言わないし、言わせないよ! モイしか言っちゃダメです!」

『え? どういう意味?』

フィン「さよならはしません!」

『はいっ』


ふざけたような口調でも、一生の誓いをされた。こんなフィンが大好きです。








・。゚・。・o゚fin・:☆.*☆

俺じゃダメけ……?〜スウェーデン編〜→←僕じゃダメですか?〜フィンランド編〜



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作者名:ポン酢 | 作成日時:2016年1月2日 19時

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