【牛島若利】牛島若利は青春のしかたを知らない【HQ】

舎 ページ4

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誕生日プレゼントを私だけが貰うというのも、少しだけ申し訳ない。
私はウシワカに聞く。


「ウシワカは？」

「8月13日だ」

「りょーかい」


ウシワカの誕生日は8月13日。
口角が上がるのがわかる。


「ウシワカはなんか欲しいものあるの？」

「そうだな……」


少しの間大袈裟考えるフリをして、ウシワカは沈黙を破る。
口角をあげてイタズラに言う。


「お前が作ったキャラメルがたべたい」

「そんな美味しかった？」

「ああ、また食べたい」


たらし。
女たらし。
人たらし。

ウシワカを心の中でそう罵る。
手作りのお菓子を褒められて、惚れない女子なんて居ないでしょ！！

カーッと赤くなる顔を、机に突っ伏して腕の中にうずめて隠す。
そんな私に、ウシワカがまた声をかけてくる。


「今度の練習試合、見にこないか」

「私が？ なんで？」

「お前の応援は直接力になる」


栄養過多で吐血しそう。
ウシワカはそう得意げな顔をして言う。


「それに敵でも味方でも、すごいと思ったプレーには賞賛を送るお前から賞賛を受けたい」


そう言うウシワカ。
そんなこと言われちゃ、ウシワカしか見なくなりそう。

顔が熱くなっていく。
ウシワカの誕生日プレゼント、キャラメルと何を作ろう。

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