【牛島若利】牛島若利は青春のしかたを知らない【HQ】

必 ページ28

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私の誕生日から早1週間がたつ。


「明日からバレー部のふたりは公欠だよな」

「はい」

「うぃーす」


担任がそう言いながら、名簿にチェックを入れ確認する。
公欠か。

ちょっと寂しい。
うちのバレー部は強いから結構公欠が長い。

HRが終わり、友達の元へ行こうと立ち上がると、ウシワカが私を引き止める。


「A」

「ん？」

「明日からのノートを写させてくれ」

「おっけー」


そう言って、席を立つ。
タピオカには飽きてきた今日この頃、寄り道場所に悩む。


「Aいつ告んの」

「さっさとしなよ」

「卒業式かな」

「なに臆病になってんの！」


そう言って私の背中を喝でも入れるようにバシンと叩く。
確かに卒業式で告るなんて臆病。

私らしくない。
でも弱気になるのもわかると思う。
相手はあのウシワカだもん。

10分の休み時間が終わり、席に戻る。
先生がまだ来ない。


「A」

「なに？」

「決勝は日曜だが、来ないのか？」

「まだ始まってもないのに決勝の話ですか」

「うちは全国に行くからな、さすがに東京までは来ないだろう」

「まあね、日は？」


ウシワカが手帳を取り出して、私に日にちを告げる。
あいにく、私はその日模試なのだ。

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