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帰らせろください ページ5





「え…ナニこの子。タイプ。」




『あ…え、とありがと』




うわ、また変なのに好かれたよとは思ったが
まぁ一応礼は言っておく


変なのだけれど、助けてはくれたし。



『じゃ、私帰るね』



予定よりも学校を出るのがかなり遅れたけれど
今からがんばって駅まで走れば本屋が閉まる前に漫画が買えるかもしれない


…残ってるかはわからないけど。




「ええ!?帰るの!?なんで!!」




帰るのに理由がいるのかよ!




『なんでって、だってこんな時間だよ?
私、一応ピッチピチの女子高生なんだからね!』




「え〜………」




花子くんはしょんぼりともうすでに小さな肩をさらに丸めた


なんだか花子くんからすごく幼い男の子に見えて
一瞬やっぱりまだもう少し学校に残っていても…と
思いかけたが漫画を思い出した



私にとってあの漫画は他の何にも変えられない、
なくてはならないものになってしまった



『いいじゃん、どうせ明日も学校に来るんだし。


お願いっ、帰らせて』




花子くんは頭を下げられるとな…なんて呟いて
名残惜しそうにいいよと言ってくれた




「あ、そうだ!代償なんだけどさ、」




そうだった。あのとき代償がナントカカントカって言ってたっけ

たしか代償は…私が体で払うんだっけ



『その代償って今すぐ払わなきゃいけないの?
私急ぐ用事があるんだけど』




中学の頃から少しずつだけど告白はされてたほう。
まぁ恋愛になんて興味なかったから全部断ったけど

だから私は彼氏いない歴イコール年齢である


周りの子たちはカレシとデートだとかなんだとか言ってたっけ


そういえば最近やけにカップルが増えたな
…気のせいか




「アレ?もしかしてカンチガイしてる?

代償は毎日放課後にトイレ掃除をしに来るコト!」




『…毎日?私部活があるんだけど』




びっくりした
わざわざ体で払ってもらうなんて言うものだから…

あれこれ考えてしまった自分が恥ずかしくてとっさに部活の話に切り出した



「えー…

何部?」




『弓道』




まぁ部活くらいは教えてやろうと思い教えたはいいけど…




「じゃあ部活がある日は言って!見に行くから!!」




いやなんでそうなった!?
もう許してくれ…そして帰らせろよ…



『い、いいや来ないでいいようん。
ほらっ、弓道ってちょっと危ないとこもあるし』




「ん?ダイジョーブ!!」



満面の笑みで言った花子くん
大丈夫じゃない帰らせろください



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小林姫子 - 続き早く書いて (2022年7月8日 7時) (レス) @page15 id: ed158196d4 (このIDを非表示/違反報告)
ピナ(プロフ) - はあやさん» ありがとうございます!がんばります∩^ω^∩ (2020年6月26日 1時) (レス) id: e1ffafbdb8 (このIDを非表示/違反報告)
はあや - すっごく面白いです!頑張って下さい! (2020年6月25日 20時) (レス) id: 2d623a7760 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピナ x他1人 | 作成日時:2020年5月28日 0時

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