気が付いたら超人社会でした。2【鬼滅の刃】【ヒロアカ】 (ページ2)

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其ノ弐ページ2

あの後。ぽかんと口を開けて静止した三人を置いて、轟は私の手を引いて歩きだした。

『悪い、ちゃんと助けられなくて』

もっと早く声かければよかったな。と謝罪すると、轟はなんでもなさそうに答えた。

「いや、来てくれただけで助かった」

『ならよかった。・・・お前、ああいうの慣れてるんだな』

「そうでもないが・・・」

どう対処すればいいか、勉強になった。と零すと、予想外の、素っ頓狂な返答が返ってきた。

「俺といれば、対処なんてしなくていいだろ」

『…あぁ、轟と外出するときは安心てことだな』

一拍おいて意味が理解できた。でも、それは轟と一緒にいないといみがないのでは。

あれ？と不思議に思ったが、当の轟は特に気にした風でもなくいつも通りなので、きっと深い意味はなかったのだろう、と勝手に解釈することにした。

――――――

病院に入り、カウンターで面会とその付き添いであることを伝えると、慣れた様子で事務員さんが部屋番号と注意事項を伝えてくれた。

院内なので静かに廊下を歩き、目的の病室の前に来た。

ノックをしようとする轟に、ふと心配になり確認を取る。

『なぁ……面、怖がられないか？』

「大丈夫だと…思う…いや、多分そんな気ィ使わなくても大丈夫だ」

うーん、本当なら面なんて取らなきゃいけないだろうけど、ぶっちゃけ面より顔の傷のほうがビビられるからなぁ。それでも、目隠しにしとくか。

ガラリ、と戸を引く轟を横目に、鞄に入れてきていた目隠しを取り出し、付け替える。

お邪魔します、と言いながら入った病室には、轟によく似た顔立ちの色素の薄いい美人がいた。

「母さん、前話した緋神だ。」

「まぁ、本当に来てくれたの？わざわざありがとう。私は冷。焦凍の母です」

私と目が合った瞬間、パァッと目を輝かせて自己紹介をしてくれる冷さん。え、待って美しい…

『えっと、轟くんと同じクラスの緋神Aです。…こんにちは』

自分でもうわ、って思う。いやぁ、あんまり友達の親に挨拶するとかない…いや、初めてだな。とにかく、慣れていないんだ。ましてや、私はあまり人と積極的にかかわる方ではない。愛想もそんなに良くない。

流れるように浮かんだ言い訳を言うわけにもいかず、どうしようかと悩んでいると、ふふ、と冷さんが柔らかく笑った。