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miyachika side
寝落ちた松倉に、昔の松倉を重ねて酷く悲しくなった。もうこんなことないと思っていたのに。何もかも、あの人が。
「海斗、佐々木さん、関係あるの？」
急な発言に、え、と松倉以外が海人に目を向けた。
「え、居たじゃん、今日佐々木さん。」
あっけらかんという海人に、気がついてたのか…と何気なくのえるを見たら目があった。きっとのえるも同じこと思ってる。
佐々木さん？誰？なんて言う、しめしずと元太。
覚えてないのかよ…なんて言いながら海人が
「前、カメラマンで入ってた人、結構前っていうか、結構昔？だけど、なんか、居たじゃん、急にやめたけどさ、んー、おれらが中三？だったかなぁ、急にやめた人」
あー、なんかいたね？なんてのんきなしめしずとは対照的に元太は、ハッとした顔で
「…かいとが、むかし、言ってた、人だ…。…おれ、今わかった…そういうこと、だったの…？」
ねぇちゃか、とおれに視線を投げる元太はいつもより幼い不安げな色に包まれていて。それを引き金に、全員の視線がおれに集まるのを感じた。
でもやっぱり、おれが勝手に言っていいことでもないし、元太はどこまで知ってるのかも分からないし、どうにも言い淀むしか選択肢が見つけられなかった。
「…ぇとー、じゃぁ、今日はとりあえず、みんな一旦帰って休もう、ね！うん。そうしよ。松倉は…ちゃかちゃん、頼めるかな？きっと今安心できるのはちゃかちゃんだと思うし、ね。」
「やだ、かいとはおれがみる。おれが連れて帰る。」
「元太…今日は、ちゃかちゃんに任せよう？ね？」
「やだ！だって…だって、かいと、かいとは、おれの、おれの片割れだもん…」
そう言ってポロポロ泣きだす元太はやっぱり幼い顔してて、こっちまで胸が苦しくなる。こいつがどこまで聞かされてるのか、少なくとも松松の中で何か話があったのは確実だし、それが今繋がったとなれば、元太が不安や憤りを持つのは自然なことだ。
「元太、うち来いよ。いいから。でもも何もないから、おれと帰ろ。くらは海斗に任せよ。お前、一緒にいて取り乱したらまたくら倒れんぞ。」
ぶっきらぼうな優しさだな、もうちょっと優しく言えないのか、なんて思っても、今はそういう方向性にさせるのが一番だとおれも思った。松松は近すぎるがゆえの不安の伝染がこっちも不安だった。
しばらくうじうじした元太も、最後にはわかった、と納得してくれ、悲しそうに松倉の頭を撫でた。
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ナツメ(プロフ) - 更新楽しみにしていました。作者様のペースで楽しみながら頑張ってください^ ^ (2022年1月11日 10時) (
レス) @page47 id: 8dc454fb00 (このIDを非表示/違反報告)
ぱん粉(プロフ) - また更新して下さって嬉しいです。有難う御座います。(^^) (2022年1月11日 7時) (レス) @page48 id: 7b4720bbb1 (このIDを非表示/違反報告)
しろごはん(プロフ) - Pさん» Pさん、コメントありがとうございます。お待たせしてすみません…のらりくらりですが続けていきますのでこれからも読んで頂ければ嬉しいです_(:3 」∠)_ (2022年1月10日 23時) (レス) id: a9eb0ed935 (このIDを非表示/違反報告)
しろごはん(プロフ) - イカさん» イカさんコメントありがとうございます。待っていてくれてたようでナミダナミダです。遅くなるかもしれませんがお付き合いください(；ω；) (2022年1月10日 23時) (レス) id: a9eb0ed935 (このIDを非表示/違反報告)
イカ(プロフ) - 更新ありがとうございます。続きが読めて、嬉しいです。また、楽しみにしています！ (2022年1月10日 23時) (レス) @page48 id: bba6564774 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろごはん
| 作成日時：2021年6月27日 15時
