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miyachika
事務所の一角で行われた雑誌の取材終わりだった。大勢のジュニアが取り上げられてて、俺もその一味で。たまたま松倉と同じグループでの撮影だった。俺らより年下数人とわちゃわちゃとしながら撮影は無事に終わり、レッスン室でアンケートの記入が終わった人から帰っていいとのことだった。その頃から松倉はアンケートに時間がかかるタイプで、一緒に帰ろうと約束してたもんだから横から覗き込んで終わるのを待ってた。終わった！トイレ！と叫んだ松倉に笑ってトイレに送り出した。
すぐ戻ってくるだろうと思っていたのに、１５分したって帰ってこない松倉が心配になってきたけど、中学生の俺は心配だからわざわざ見に行く、なんて判断もなくて。どっかで誰かと遭遇して話してるのかも、とか。腹痛ならなおさらきてほしくないだろうし、と思ったんだ。でもそれは完全に間違いだった。
３０分も戻ってこないとさすがに心配だし、他の人はもう終わって帰っちゃったし、俺もそろそろ帰りたいし。理由を色々詰め込んでトイレにいるであろう松倉を探しに楽屋を出た。
いつも使うトイレに松倉がいなくて、え、と声が漏れた。松倉？なんて、どの扉も空いているのに聞いてしまったり。どこいった？ここじゃないなら、あっちのトイレか？なんて、少し遠いトイレに行ったが、そこにもいなくて、あれ？どっかですれ違った…？なんて思って。一度レッスン室に戻るも、やっぱりいなくて。もう一度廊下に出ると、撮影場所とは反対方向から佐々木さんがきて、俺の顔を見るなり、ニヤリと笑った。ゾワっとするようなその微笑みに一瞬うろたえたが、松倉の行方が知りたくて、松倉見てませんか？と聞いたら、なおさらニマニマとした表情で、1個下の階でトイレの方行くの見たよ、と教えてくれた。ありがとうございます、表面的な感謝を告げて足早に教えてもらったトイレに向かった。
なんで下の階なんだ？そんな混んでた？とか疑問が残るにしろ、とりあえず情報があるんだし、とトイレを覗くと一番奥の扉だけが不自然に半分開いてて。恐る恐る近づき、見た先の光景に俺は一瞬体が固まった。
小さく丸まった体に、ひっかかる扉。
乱れた服。震える体。そして
さすがに知っている、広がるあの独特な匂い。
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ナツメ(プロフ) - 更新楽しみにしていました。作者様のペースで楽しみながら頑張ってください^ ^ (2022年1月11日 10時) (
レス) @page47 id: 8dc454fb00 (このIDを非表示/違反報告)
ぱん粉(プロフ) - また更新して下さって嬉しいです。有難う御座います。(^^) (2022年1月11日 7時) (レス) @page48 id: 7b4720bbb1 (このIDを非表示/違反報告)
しろごはん(プロフ) - Pさん» Pさん、コメントありがとうございます。お待たせしてすみません…のらりくらりですが続けていきますのでこれからも読んで頂ければ嬉しいです_(:3 」∠)_ (2022年1月10日 23時) (レス) id: a9eb0ed935 (このIDを非表示/違反報告)
しろごはん(プロフ) - イカさん» イカさんコメントありがとうございます。待っていてくれてたようでナミダナミダです。遅くなるかもしれませんがお付き合いください(；ω；) (2022年1月10日 23時) (レス) id: a9eb0ed935 (このIDを非表示/違反報告)
イカ(プロフ) - 更新ありがとうございます。続きが読めて、嬉しいです。また、楽しみにしています！ (2022年1月10日 23時) (レス) @page48 id: bba6564774 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろごはん
| 作成日時：2021年6月27日 15時
