鋭い人 ページ9
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貴「何か…どっと疲れた…」
時計のダイヤルを回した瞬間に戻っていた。
ふぅ…と息をついた時、病室の扉が開いた。
ｶﾞﾗｯ
赤井「A」
貴「赤井さん？急にどうしました？」
赤井「具合はどうだ」
貴「おかげさまで、明日には退院です。赤井さんも…FBIのみなさんも本当にありがとうございました」
赤井「…そうか。…ところで…今なにをしていた？」
貴「…え？」
今…？過去に行って…って、んなこと言えない！
てか、何でそんなこと聞くんだろう…
何か察してる？？エスパーかな？
貴「な…なんのこと…」
赤井「微かに…ガソリンの匂いがする…
まるで、事故現場にでもいたような匂いだ…
A…もう一度聞く。今、何をしていた」
貴「…う…」
この人本当に鋭い…
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〜ご説明中〜
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貴「…で、たった今帰ってきました」
赤井「ホー…以前倉庫に向かう途中で話していた別世界の能力か…」
貴「あ、私がいた別世界でも父の能力は知られてないです。これは私の家系にのみ起こった突然変異。利用されないようひっそりと生きてきました」
赤井「それで？助けたい者は全員助けたのか？」
貴「まだあと3人います…萩原さんと、松田さんと、あとは諸伏さん…スコッチです」
赤井「…！」
貴「全員まだどうやって助けるかはまだ考えてませんが…」
赤井「その過去とやらに、俺も行く事はできないのか？」
貴「…え？……どうでしょう…まだ、過去に戻ったのは2回だけですし…」
赤井「過去に戻った時、着ていた服はそのままだったんだな？」
貴「…？はい」
赤井「つまり、お前に触れていれば一緒に過去に行ける可能性は十分にあるということだ…
それと…最初に戻った時の事は思い出せるか」
貴「最初ですか？最初は…食事を食べ始める時まで戻りました…」
赤井「その時の空腹感はどうだった」
貴「…あ、お腹…空いてました！」
赤井「つまり、記憶だけそのままに、精神だけ過去の肉体の中へ戻ると考えた方が良さそうだな…」
貴「…あ…じゃあ、スコッチの自 殺は…」
赤井「起こることが分かっているのなら対応できる。足音に気を取られず、スコッチの自 殺を止める」
貴「とりあえず…一度、2人で過去に戻れるか…やってみましょう」
赤井「そうだな…」
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作者名：そら | 作成日時：2021年8月13日 1時
