爆弾 ページ27
爆弾犯「だんまりか？お前の受け答え次第で、今すぐ爆弾を爆発させても良いんだぞ」
貴「…暗号は…見なくても分かったよ…」
爆弾犯「…なるほどな？昨日の夜のうちに、東都タワーに仕掛けた爆弾が解体されちまったんだ。
だから、またお前が関わってると思ってな。
邪魔だから警察から引き剥がしたんだ。
お前の預言だと…爆弾の在処はどこだと思う？」
貴「…東都タワーのエレベーターと…帝丹高校…」
爆弾犯「だよな！どうせバレてると思ったぜ！」
ゲラゲラと笑う爆弾犯。
貴(なに…？この余裕な感じ…)
爆弾犯「どうせバレてるならと思って、帝丹高校の方にひとつ目の爆弾を仕掛けたんだ」
貴「えっ…」
じゃあもうひとつの爆弾は…
爆弾犯「もうひとつの爆弾はこの車に仕掛けた。それもかなりでかい爆弾だ」
その言葉に後部座席に目をやると、大量のコードが大きな黒い箱につながっており、タイマーが刻まれていた。
貴「な…！何で…この車に…！」
爆弾犯「おれは警察が苦しめば良いんだ。
帝丹高校のまだ未来あるガキ共を助ければ、この大通り…」
喋りながら、大通り沿いの路肩に車を停車させた。
爆弾犯「この大通りで大規模な爆発が起きる。そうすれば、この近隣のビルも車も人も、無事じゃ済まない。
もちろん…お前もな…」
貴「…っ！」
爆弾犯「もうすでに新しい予告状は送ってある。
じゃあな…せいぜい、お巡りさんが助けてくれるようにお祈りでもしてな…」
爆弾犯はそう言いながら車に鍵をかけて立ち去って行った。
Aは座席に鎖でぐるぐる巻きにされており、全く動けない。
ポケットの中の父親の時計にも手が届かない。
窓もマジックミラーの用になっており、外から車内を確認できない。
貴(…どうしよう…！安室さん…！諸伏さん…！)
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作者名：そら | 作成日時：2021年8月13日 1時
