とある劇場物語 (ページ10)

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至福の時ページ10

ｴﾏ[立ち位置もセリフも大丈夫なの！]

パンっと台本で手を叩きながらエマがそう言うと先程まで静まり返っていた舞台は一転し賑やかに話し声が漏れ始めた

ﾄﾚｲｼｰ[ふぅ…やっと休憩だ！]

疲れた様子のトレイシーお疲れさまと声をかけると朝買ってきた物を紙袋から出す

ﾏｲｸ[やっぱりひげさんミルクティー美味しい…！]

マイクは嬉しそうにしながらカップを包みから出すとゴクッと飲み始めた

それをみたトレイシーが

ﾄﾚｲｼｰ[えぇ！いいな……
A僕の分あったりしない？]

『う～ん……

！、ちぎれグマベーグルで良いならあるよ！』

ﾏｲｸ[え、それは((]
ﾄﾚｲｼｰ[やった!!ありがとうA！]

私から受け取ったベーグルに美味しそうにかじりつくと幸せそうな顔をする

ベーグルを食べながらまた機械をいじり始めたトレイシーを見てマイクが私の服の裾を引っ張った

ﾏｲｸ[ねぇいいのA…？
朝ご飯も食べてないし……]

『いいのいいの～
だってトレイシーあのベーグル好きだし』

笑いながら手をヒラヒラさせると納得がいかないと言う顔をし包みからアレキサンダーパンケーキを出すとそれを私の前の段差に置きビシッと指を指した

『え、マイク…？』

[昼食くらいはちゃんと食べて…！
さっきも倒れかけてたんだから……]

シュンとしながらミルクティーを飲むマイク

……言っても聞かないだろうな

私はパンケーキを食べた