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あ「……玲於くん…」



玲「いいよ、何も言わなくて」




……頭がまわらない。
やだ。


いやだ。

せっかく亜嵐くんでいっぱいだったんだ。


毎日幸せで

毎日私を楽しませてくれてたのに...



こんな仕打ちはないよ。



…………なんで今なの。



玲「……ごめん、おれずるいよね」



あ「……ずるい。」



玲「でも、本気なんだ。」

「俺、すっごく(名前)が好きなんだって」





……耳塞ぎたい。

聞きたくないよ。

前まで望んでた言葉だった。

今はもう望んでないの。



玲「……気にしないで。」


「ごめん、そんな顔させるつもりなかった」


「忘れていいよ。」



ねぇ、玲於くん。

私いまどんな顔してるの。


わかんない。



わかんないよ。





あ「…………帰るね。」

「お疲れ様でした」




……今は帰らなくちゃ。

ここにいたくない。

居たらダメだ。



.




.





頭の中で亜嵐くんの声がする。



『めっちゃ(名前)のこと大好きだよ。』



大丈夫だよ、亜嵐くん。




(名前)も、亜嵐くんが1番大好きだから。





ぶれたりなんかしない。



例え、ドアを閉める瞬間。



玲於くんが泣いてたのが見えたとしても。





もう振り向かない。


もう迷わない。






……亜嵐くんだけだから。


.

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作者名:片寄 | 作成日時:2017年1月11日 2時

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