皆のことは大好きなんだ。 #GENE (ページ22)

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No.22　佐野side ページ22

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メ「今日の柚木さんちょっと顔色悪いんですよ。」

メイクさんが第一声に俺にそう言った。

メ「なんかスタッフさんにも聞いたんですけど、

結構早めに楽屋入りしてたみたいなんですけど、

ずっと机に顔伏せてて。

普段の柚木さんだったらそんな様子見たことないので

スタッフ側も少し気にしていたみたいで。

実際にメイクを担当したスタッフも血色悪かったって言ってて。」

佐「そうなんですね。。」

準備が終わって楽屋に戻るとなつきがいたけど、確かにいつもと様子が変だった。

PV撮影の時も皆の前では平然とした顔付きだったが、ふとした時に見ると

常に水の入ったペットボトルを首に当てていかにも体温を下げてるようにも見えた。

テイクを重ねるごとに顔色は悪くなっていく一方で、本当に辛そうだった。

いつか倒れるんじゃないかって思うほど。

そしてその予感は的中した。

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＿＿ﾊﾞﾀﾝｯ!!

中「なつきっ!!」

大きな音がしたと思うとなつきが倒れていた。

水樹さんのことがあってからあまり関わろうとしなかったけど、

流石にメンバーが倒れたことに慌てて俺らはなつきに駆け寄った。

俺はなつきの体を起こして何度か揺らしてみたが起きる気配はなく、

息遣いが荒くて、顔も赤いしすごい熱を持っていた。

佐「すごい熱…。」

小「どうするっ?まずは病院!?救急車呼ぶ!?」

片「いや、俺らが運んだほうがいいと思う。

なつき、最近ドラマとか映画決まってて嬉しそうにしてるのに

救急車呼んだらマスコミになんて言われるか分かんないし。」

数「そうやな。水樹さんっ速く車出して!」

白「じゃあ玲於はなつき運んで、裕太君玲於と一緒にいてあげて。

他はなつきの荷物とかまとめて、急ぐぞっ!!」

亜嵐君の指示で俺はなつきを抱き上げて車まで急いだ。

佐「軽すぎるだろ、こいつ。」

中「そういえば最近ドラマの役作りとかモデルの仕事で、

ダイエットしてるって雑誌か何かで見た。」

こりゃ、倒れるわけだわ。

俺らは急いで病院に向かった。