皆のことは大好きなんだ。 #GENE (ページ17)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:208,101 hit

No.17 ページ17

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今日は朝からこの前の新曲のレッスンの続きがあった。

昨日のことがあり、レッスン室に入った瞬間、

一瞬だけどメンバーの空気感が張り詰めた気がした。

けど何も言えず誤解を解こうとしなかった自分が悪いんだから

仕方ないと自分に言い聞かせる。

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先「柚木、前回より良くなってる。」

『ありがとうございます。』

先「じゃあもう一回いくよー。」

＿＿♪

大きな鏡の前でメンバーと並んで踊るこの時間が好きで、

いくら練習がハードでも苦だとは思わない。

けど、時々体がついていかない時もあって……

『、、っ。』

踊ってる最中に靴擦れしちゃうこともしょっちゅうあるわけで。

でも靴擦れしてもこれは個人の責任であって、

痛いから処置してきますなんて言えない。

しかもさっき休憩したばっかだから当分は休めない。

痛む足を気にせず、どんどん進む練習の中、踊り続けた。

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先「今日はここまで。」

終わった。

案の定、靴擦れの痛みは増していてズキズキする。

靴擦れした足をかばうようにして部屋の隅に置かれた椅子に座ると、

片「はい。」

『えっ、、』

急に近づいてきた涼太君が私に絆創膏を差し出した。

片「足。」

私が絆創膏を受け取ると涼太君は何もなかったかのように行ってしまった。

けど素っ気無い態度だったとしても、

涼太君がくれたこの絆創膏がどれだけ私の心を癒してくれたのかは

計り知れないくらい大きなものだった。

ダンスシューズを脱いで靴下をズラすと靴擦れ部分から若干血が出ていた。

私はそこに涼太君がくれた絆創膏を丁寧に貼った。