隠さないヒト * Ryuto.K ページ4
龍友「Aちゃーん！！」
あー。
龍友「おーい！Aちゃん！！」
うるさい。
龍友「AちゃんAちゃん！！」
しつこい。
龍友「Aちゃんこっちはよきてー！！」
うざい。
龍友「ねえねえAちゃんAちゃん！！」
「うるさああああーーーーーい！！！」
龍友「うっわ、そんな怒んなて」
「しつこいうざい黙れ」
龍友「はよこっち来てって聞こえへんかった？」
龍友「俺泣くよ？」
「泣け」
龍友「うわーん！！Aちゃーーん！」
「ちょ、！」
隣にいる亜嵐くんに抱きつけばいいのに、
なんで私に来るかな。
龍友くんと知り合ったのはちょうど5ヶ月前。
私の仕事はEXILE関係だったわけか、
GENERATAIONSというグループのヘアスタイリストに抜擢された。
GENERATAIONSというグループ。
その中の1人が数原龍友である。
最初はルックスだけで“怖い人”
そんな印象だった。
メンバーひとりひとりに挨拶をしていく中で、
彼は、
「数原です、よろしく」
とだけ言ってクールに去っていったのをよく覚えている。
“なんか冷たそうな人…”
そんな風に思っていた私だったが、
そんなの間違っている。
龍友「Aちゃん、隣きてよ」
ほらね、
しつこいのなんのって。
亜嵐「おまえさぁー笑」
亜嵐くんも呆れてるじゃん。
涼太「Aちゃん嫌がっとるやん笑」
涼太くん、よくおわかりで。
龍友「涼太そんなんゆうなやー笑」
いつからかな。
こんな内面を出してきたのは。
“数原さんお疲れ様です”
なんて綺麗なスタイリストさんがコーヒーを渡す時だって、
龍友「ん、ありがと」
なんて言って目も合わせない。
亜嵐「ほんっと分かりやすい人やなー笑」
ケラケラ笑いながらコーヒーを飲む亜嵐くんを1度見て、
また龍友くんに向けた。
ほんとは私だって気づいてるんだからね。
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作者名：YUME | 作成日時：2018年4月5日 14時
