e p i s o d e１３ ページ13
スースー
寝ちゃった…。
あの後もずっと2人とも何も言わず
黙って抱きつかれたまま、
亜嵐さんは眠ってしまった。
私はそっと彼をベッドに横に寝かせると、
部屋から出て、ドアを閉めた。
どうしたんだろ…
何かあったのかな、、
とは、亜嵐さんには聞かないでおこう。
すると、奥の部屋から出てきた涼太くんと目が合った。
涼太「Aちゃん！こんなとこで何してんの…？」
ポケーっとした顔で私の方へ歩いてきた彼。
「いや…、なんか亜嵐さんが酔ってたから部屋まで連れて行くことになって、」
涼太「え…！１人で連れていったの？」
階段を降りながらそう言う彼の顔は驚いている。
「ま、まあ…」
涼太「玲於とかに手伝ってもらえばよかったのに！」
「１人で連れてけなんだの言って自分の部屋に戻っていって…」
涼太「…はぁー、ったくあいつは、
ごめんね、なんかあったら俺に言って！すぐ駆けつける！」
と言って、
腕を曲げてニコッと笑う彼。
かわいい。
涼太「…それとさ、、」
「なに？どうしたの？」
涼太「…大丈夫だった、？」
「え？」
涼太「いや…2人だけで部屋に入って何かされたのかなって思って、」
そう言って、
キッチンで明日の準備をしながら、
首に手を置いて、下を向いて照れくさそうに言う。
もしかして心配してくれてるのかな…？
「亜嵐くんとはなにもないよ！」
そういった私に、
彼はパァっと笑顔になり、少し頬を赤らめる。
涼太「だ、だよな！！
亜嵐くんがそんなことするわけないか！」
そんな照れながらも心配してくれる彼が、
愛おしくてたまらなかった。
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作者名：YUME | 作成日時：2018年1月8日 2時
