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しかし、片割れも人間と同じ。ちゃんとした心がある。
心は、そう簡単に変えることはできない。もちろん、変えさせられることも。
Aの、ほんの少しだけ薄れてしまった忠義心は消えることも、元に戻ることもなかった。同時に、ギルベルトへ抱える思いも。
「っ……」
胸が、締め付けられる。それが、エリザベータの心変わりへ向けられたものなのか、はたまた自分の抱えるギルベルトに対する気持ちのせいなのか、わからなかった。
(……心なんて……どうしてこんなに厄介なのよ……)
どうしたらよいのか、わからない。
だからといって、ギルベルトに会いにいくのも気が引けた。敵対した者に会いにいくのは、Aのプライドが許さない。
「……どうしよう……」
Aは壁にもたれかかり、はあとため息をついた。
そんなAのこともつゆしらず、化身たちの話し合いは着々と進んでいた。
継承戦争から、8年後。オーストリアは敵対していたフランスとロシアと同盟を組み、プロイセンに宣戦布告をした。
結局また、Aはエリザベータとともにギルベルトと敵対することになってしまったのだ。
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幻想曲(プロフ) - darkness duskさん» ありがとうございます!はい、更新頑張りますね(´∀`*)そう言っていただけるのが一番嬉しいです(^q^) (2014年9月4日 0時) (レス) id: 4fb4e092fe (このIDを非表示/違反報告)
darkness dusk(プロフ) - 初めまして。いきなり失礼します。続編おめでとうございます!いつも楽しみに読ませていただいてます!頑張って下さい! (2014年9月4日 0時) (レス) id: ff9839b328 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:幻想曲 | 作者ホームページ:http://uranai.amanoboru
作成日時:2014年9月4日 0時