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◆55◆ ページ24

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なんだったんだろう。今の瞳は、今の言葉は、一体。



「……ギルベルト……」



どくん、とまた体の奥で胸が鳴った。



まさか、そんな。あるはずない。



(……気のせい……?)



ほんの少しだけ、Aの顔が赤くなる。しかしそれは、すぐに元に戻ってしまった。




(っと、とにかく今は戻らないと……)



振り向いた先には、変わらずロディがいた。



けれど、燃えるように光っていた赤の瞳は、知らない間に元の紫の色に戻っていた。




「……ロディ。」



「っー……」



ロディは開きかけた口をまた閉じて、踵を返しさっさとフロレンスやイヴの待つ元へと駆けていってしまった。




その顔は、とても悔しそうだった。




結局、ロディは逃げたのだ。自分が不利になるような、嫌なことから。




そこが、アーティのいう“弱み”の部分なのだろう。逃げ出していくロディは、Aの目からにしてもかなり白々しく思えた。




(……馬鹿じゃないの、逃げるなんて。)



陥れようとした挙句、不利になったら逃げるのか。



「……本当、最低ね……」



一体いつまで、こんな奴の味方をすればいいのだろうか。




Aは重たい息を戦場に残して、イヴたちのもとへと戻っていった。

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幻想曲(プロフ) - darkness duskさん» ありがとうございます!はい、更新頑張りますね(´∀`*)そう言っていただけるのが一番嬉しいです(^q^) (2014年9月4日 0時) (レス) id: 4fb4e092fe (このIDを非表示/違反報告)
darkness dusk(プロフ) - 初めまして。いきなり失礼します。続編おめでとうございます!いつも楽しみに読ませていただいてます!頑張って下さい! (2014年9月4日 0時) (レス) id: ff9839b328 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:幻想曲 | 作者ホームページ:http://uranai.amanoboru  
作成日時:2014年9月4日 0時

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