13.始めての定期テスト ページ26
※読みやすくするため、アンケート等削除させていただきました※
〜五十嵐side〜
部活が始まり、やっと生活が一段落したと思いきや。
まだ四月の下旬だと言うのに、朝のホームルームで配られたプリントには、『第一回学力考査』の範囲がでかでかと印刷してあった。
数学、現代文、古典、世界史、地理、化学……えーっとそれからそれから……。
先生によると、今回のテストは、今自分がこの学校でどのくらいのランキングなのかを計るものらしい。つまり、自分が上位なのか下位なのか、把握してからスタートラインに立つためのもの。
だから、特に試験勉強はする必要がないらしいんだけど……。
そんなの、勉強したいに決まっとる！
ざわざわする教室内。私も胸の内を誰かと共有したくて、隣の小島くんに必死に視線を送る。
その視線に気づいてくれたのか、プリントを見つめていた小島くんがこちらを向いた。
五十嵐「どないしょう小島くん！私、軽音部に入ることしか考えてへんかったから、受験勉強も最低限しかしてへんねん……！」
小島「でも、中入生(※中学生から直接上がってきた生徒)に比べたら大丈夫やろ。中入生は推薦もらって入ってきとるから受験勉強なんてしてへんし」
五十嵐「えー、そうなんかなぁ……」
小島「不安なんやったら、大晴に相談すれば？あいつ、中学でもずっと学年トップの秀才やねんで」
五十嵐「え、そうなん！？大晴くん、すごいやん！」
小島「おん」
五十嵐「じゃあ、そうしてみる！ありがとう」
そして、その日の部活＿＿＿＿
いつも通り高一メンバーで部室に向かう途中、運良く小島くん、正門くん、晶哉くんが固まって歩いていたので、私は大晴くんと二人で歩いていた。
朝の出来事を思い出していた私は、大晴くんの肩を叩く。
ん？と首を傾げた大晴くんを、私は見上げた。
五十嵐「今日の朝、プリント配られたやん？学力考査の」
福本「やんなぁ」
五十嵐「それで、一つお願いがあって」
優しく微笑みながら話を聞いてくれる大晴くんに、目、大きいなぁ、なんて関係ないことを思ってしまう。
五十嵐「勉強、教えてほしいんだ。時間がある時に」
少し驚いたように目を見開いた大晴くん。でも、その後すぐに目を細めて嬉しそうに笑ってくれるところ、大晴くんの優しさが滲み出とるんよ。
大晴くんは、知らんのやろうなぁ。
福本「ええよ。っていうか、頼ってもらえるの、嬉しいし」
五十嵐「ありがとー！」
一安心した私は、前を歩く三人を追いかけるように、部活へ向かった。
続く (更新停止中)
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みづき(プロフ) - みさん» コメントありがとうございます！！感想を言ってくださったお方が初めてなので嬉しさで今胸がはち切れそうです……🥹これからもどうぞよろしくお願いします！！！！ (12月18日 18時) (
レス) id: 7f61fbad39 (このIDを非表示/違反報告)
み - 前作から読んでいました。今回のも楽しみに読まさせていただきます！更新頑張ってください (12月17日 12時) (レス) id: 6eca363505 (このIDを非表示/違反報告)
みづき(プロフ) - ご指摘ありがとうございます！以後気をつけさせていただきます。 (12月9日 7時) (レス) id: b2f60789f5 (このIDを非表示/違反報告)
苺たると。(プロフ) - １ページ目のこじけんの名前が小島建になってます(>_<) 小島健です！ (12月8日 21時) (レス) @page1 id: eae7988c87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みづき | 作成日時：2023年12月6日 21時
