片想われと片想い【Fischer's:モトキ】

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モトキ「ごめん！ホームルーム長引いちゃって…」


「全然大丈夫です！私も今来ましたから！」


今日からモトキ先輩と一緒に勉強する。


願ってたとはいえ、やっぱり緊張するなぁ…


ここは使われなくなった第1図書室。


第2図書室がよく使われているから、ここはあまり生徒が利用しないため、


いつもがやがやしている女子達もここには来ないはずだ。



モトキ「Aちゃん、何が弱いの？数学とか？」


「文系なのでそうですね…でも英語も苦手です…」


モトキ「そっか、じゃあ数学からやろっか。俺も復習できるし一石二鳥だよ」



教科書とワークブックを開き、お気に入りのピンクのシャーペンを用意する。


モトキ「あれ、そのシャーペン」


「？？？」


モトキ「見て見て」


モトキ先輩が筆箱から取り出したのは私のとは色違いの青いシャーペン。



モトキ「お揃いだね！なんかちょっと嬉しい」



子供みたいににっこりと笑うモトキ先輩。



その顔に私まで笑顔になる。


モトキ「テンション上がったし勉強頑張ろ！終わったらコンビニでアイス奢ったげる」


「本当ですか！？よし、頑張りましょう！」


テスト期間中、こんなに幸せだって思ったの初めてだ…。


モトキ先輩、あなたの一言でこんなにも周りが明るく見えるんですね。

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