Destino (ページ4)

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惹かれる・ページ4

『わぁ…っ』
それはそれは、本当に目が離せなくて。
録画が終わった頃時計を見たらもう6時を過ぎていた。
余韻が抜けない。まるで、生で試合を観戦したみたいに。
あんなに人を惹くプレーができるって、凄いと思う。
私は男子バレーに興味なくて、試合は女子以外見ていなかったけど…(しかも、WCや春高だけ)。
こんなに、面白いんだ、って。
こんなに、惹かれるんだ、って。
そう思った。
特に格好いいと思ったのは、キャプテンの彼。
身長高いなぁ、と思った。
その身長を活かしたスパイク。
誰も止めれなさそうなスパイク。
惹かれたんだ。彼に。
最後、優勝が決まった時の笑顔。
格好いい。達成したときの顔だった。
凄いなぁと感心していたとき、胸が締め付けられて…

＿＿＿この感覚は、恋？＿＿＿

…まさかまさかぁ。会ったこともない人に恋とか。
ないない。
そう誤魔化したかった。
でも、自分の心は正直で。
彼の姿や笑顔を見ると、胸が締め付けられて。
苦しいんだ。
いわゆる一目惚れってヤツをしてしまったんだ。
今まではこんなすぐに恋に落ちなかったのに。
なんでだろう？

＿＿＿でも、好きになったのは事実だから。
変えれることではない。事実だからさ。(!?)

この恋は、誰にも話さずに、しまっておこうと。
奥の奥の奥に、しまっておこうと。
そう思った＿＿＿。

この恋が、数年後にまた幕を開けるなんて事を知らずに。
私は、このベタベタした体を流すためにお風呂場へ直行した。