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父親と面会する事に。
先に俺たちが待つ。
「大丈夫…翔太は俺が守る。」
能力は使えないように管理されている場所とは言え、何故、こんなにも手が震えて緊張するのだろう。
そんな不安な俺の心を理解して、優しい言葉をかけてくれる。
「ありがとう…涼太。」
そして、硝子の向こう側の扉が開いた。
思わず、唇を噛むが、涼太は俺の手を優しく撫でる。
「…父さん。」
「まさか、お前から面会が来るとはな…涼太も。」
「俺は居ないと思っても構わないです。あくまで翔太の付き添いなんで。」
涼太は隣に座っているものの、存在感を消して2人だけの空間にさせるつもりらしい。
「…そうか。涼太ならば、翔太を守れるだろうな。」
「アンタからそんな台詞は聞きたくないけどな。」
涼太を間接的にも撃ち殺すつもりだったんだから、俺を守れるとか、どの口が言ってんだって話だよ。
「…すまなかった。でも、特殊能力を誰もが持てば、差別や偏見は無くなる。当たり前の世界になれば、カーストのようなランクは失われる。その望みを叶える為には、GIFTが必要だったんだ。」
「…それって、反省してるの？GIFTに振り回されて人生を棒に振ってる人だって居るんだぞ！」
「拒絶反応が無くなれば、誰もが飲む筈だ。その為に涼太が持つ無効化の能力のDNAを抽出すれば、成功したんだ。本当だ。」
涼太は苦虫を噛み潰したように顔を歪ませ、ため息をついていた。
何処まで、涼太を苦しめればいいんだ。
捕まって良かった。
もう、父親の恐ろしい策略に振り回されるのは御免だ。
「ちゃんと反省しろ！そして、2度とこんな真似をするな！」
能力の交換も今考えると恐ろしい。
実用化がされなくて良かった。
涼太のように痛みを感じないような人が増えてしまったら、大変だ。
「息子である俺の前で誓え！」
「…悪かった。もうやらない。」
涼太が隣に居なかったら、俺、こんな風に怒らなかった気がする。
ちゃんと息子として父親を叱れたかな？
面会の時間があっという間に終わった。
寂しそうな背中が脳裏に焼き付いた。
「あれで良かったの？」
「うん。ちゃんと言えた気がする。涼太に不快な思いをさせちゃったけど、大丈夫？」
「それは承知の上で一緒に居るから、大丈夫。まあ、唯一心に刺さったと言えば、俺なら渡辺クンを守れる…って話かな。」
「でも、それに縛られないでね。」
「…うん、縛られない程度に、これからも隣で頑張るよ。」
涼太はそう言って笑った。
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赤雪(プロフ) - ぶるーちーずさん» コメントありがとうございます！無事に完結しました！大好きと言って頂けて光栄です！赤い貴族がメインの話、増えてほしいんですけど…まあ、自給自足って感じで自分で書いて行きます！これからも作品を宜しくお願いします！ (2020年2月10日 12時) (
レス) id: 0a305638c7 (このIDを非表示/違反報告)
ぶるーちーず - 完結おめでとうございます！赤雪さんの書くお話が本当に大好きです(^^)あと私自身赤さんが好きなので赤青メインだったり赤メインが(中々ないのもあり)本当に嬉しかったです！本当に完結おめでとうございます。 (2020年2月10日 10時) (レス) id: ab89a0a9b9 (このIDを非表示/違反報告)
赤雪(プロフ) - かのさん» コメントありがとうございます！こういうパロディ物を書くのが好きでして…逆にベタな恋愛が書けないです…でも、そう言って頂けて嬉しいです！もうすぐ、新作を書くつもりなのでお楽しみに！ (2020年2月10日 0時) (レス) id: 0a305638c7 (このIDを非表示/違反報告)
かの - 「このお話めっちゃ面白い！」と思って作者さんを見てみたらまさかの赤雪さんでした笑 やっぱり赤雪さんの書くお話が大好きです！ (2020年2月9日 23時) (レス) id: 1d7da9c448 (このIDを非表示/違反報告)
赤雪(プロフ) - 蚊さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けると作品作りの励みになります！ゆり組がメインではありますが、他のメンバーも絡ませていきますので今後の展開も宜しくお願いします！無理せず、更新していきます！ (2020年2月2日 7時) (レス) id: 0a305638c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤雪
| 作成日時：2020年1月25日 13時
