秀才少女124 ページ27
「どうして！どうして！
ヒーローを訴えるようなことしたの！
なんで！」
特別個室で女の子の叫び声が聞こえた。
「……あれが刻のなりたいヒーローなの？」
「…ぇ？」
聞いたことのないほどの暗い声。
「自分の身体の心配もしないで突っ走って怪我してボロボロになって…
平気なはずないのに笑顔で大丈夫なんて
そんな姿もう耐えられないの！
そんなっボロボロになるくらいなら…
私は刻をヒーローにしたくない！」
ちがうっ、
パパとママを守るために日常を世界を愛を
「っママとパパはいつだって私の夢を応援してくれたじゃない！
私がやってきたことは？目指してきたものは？」
私がどんな思いで！
「私を否定しないで！
私はっ」
「これが刻、貴女の夢？！個性に縛られてっ」
死ぬことも出来ないなんてっ
体の血の気が引いていく。
心がグンと寒くなる。
パパとママは知っている。
「刻」
パパが優しく私の両肩に手を置く。
トンッと押された身体は重力に逆らうことなくマットレスの上に落ちた。
パパが私と目線を合わせじっと見つめている。
今まで見たことのない顔で。
「確かに刻は守ったのかもしれない。数億万人もの命を日常を守ったのかもしれない。
でも、お前が死んでしまったらお前がいなくなってしまったら、パパの幸せはどうなる？泣いてるママの幸せはどうなる？」
頼むから…」
肩を掴む手が強くなる。
「頼むからっ…もう、どこにも行かないでくれ」
緊迫した怖い顔。
でも、今にも泣きそうな顔で。
パパとママを守る？
日常？
世界？
聞いてあきれる。
1番守らなきゃいけなかったものを私は壊してしまったんだ。
「刻っ」
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ルッカ - 感動しました！いや〜切ないっ！特に病院で泣き叫ぶシーンが心に深く残ってます。長編お疲れ様でした！ (2018年1月27日 0時) (
レス) id: e083ca4c6c (このIDを非表示/違反報告)
にゃるこ少佐(プロフ) - noirさん» 勿体無いお言葉ありがとうございます！とても嬉しいです。その言葉が次作の励みになります。また、機会があれば読んでくださいね！ (2018年1月8日 11時) (レス) id: 21caca4e2a (このIDを非表示/違反報告)
noir - 凄かったです！感動して、何回も泣きました。『心の叫び』みたいな時とそれを助けるような時が、特に感動しました。 (2018年1月7日 15時) (レス) id: 618fe150e5 (このIDを非表示/違反報告)
にゃるこ少佐(プロフ) - 緋乃さん» そんな、私には勿体無いお言葉ありがとうございます。無事完結することができました。これも影で密かに楽しみにしてくれていた皆さんのおかげです。ほんとうに、ありがとうございました！また機会があれば読んでやってください。 (2018年1月5日 9時) (レス) id: 21caca4e2a (このIDを非表示/違反報告)
緋乃(プロフ) - お疲れ様でした！最後は感動のあまり涙が出てきました…！このような作品を書けるのはとても尊敬します！次の作品お待ちしております！ (2018年1月5日 0時) (レス) id: 30e32a3a6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃるこ少佐 | 作成日時：2017年9月11日 23時
