秀才少女57 照列屋 刻 オリジン ページ10
爆発くんは私の声を聞いて、呆れた顔をしていた。
それがさらに許せなくて、そんな顔させるヒマさえ与えさせないよう。
「っなんだよ！なんなんだよっ、その顔は！」
重なるのは値踏みしてくる他者の目。
乱暴に出てしまった拳の代わりに帰ってきたのは彼の拳。
「っ、」
頭がぐわんと揺れる。
「……てめぇこそどこ見てんだよ！！」
頭を奮い立たせて、爆豪を睨む。
歯を食いしばり後ろに下がる。
「その顔に張り付いた笑いが癪にさわるんだよ！誰といてもヘラヘラして気持ち悪りぃんだよ！」
「なんなんだよっ！急に」
いつになく人を侮辱した言葉。
癪にさわる？何言ってんのこいつっ
脳裏をよぎる優しいパパとママの笑顔。
私は何時だって笑顔で。
「無個性？父親？はっ、さして強かねぇんだな」
「その口閉じろっ！！」
優しく撫でてくれたのはパパとママの姿。
私はいつだってパパとママを。
怒りの攻撃なものほど単調なものはない。
避けられた先でまた毒を吐く。
「はっ！そうだろ、人目気にしたいい子ちゃんステップじゃ！」
「爆豪あんたっっ！馬鹿にすんのも大概にしろよっ！」
なにをっ
「今のてめぇがその証拠だろうが！！自分のこともわかんねぇのに俺に指図すんじゃねぇ！」
「っっっ違うっっ！」
私はっ
「俺の前に立つんじゃねぇ！！」
ブワァ。
目に滲んだのは、涙。
爆豪の言葉が気に障ったとか、そんなことじゃない。そんな、生易しいことじゃない。
私は…ずっと
『他人なんかじゃない。刻は刻のやりたいことをやりなさい』
いつの間にか他者からの評価とすり替わってしまった。
パパとママへの思い。
『パパ、ママ！私、ヒーローになる！それでね、パパとママが平和に生きていける社会を作るの！』
いつの間にかパパとママの思いと思い込んでしまった。
私の夢。
いつの間にかどこに立っているかどこに向かってるのかわからなくなっちゃったんだ。
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にゃるこ少佐(プロフ) - 亜種さん» わわっ！お褒めの言葉ありがとうございます！そう言っていただけて感激です！はい！更新頑張ります (2017年8月31日 22時) (
レス) id: ef0665a3f2 (このIDを非表示/違反報告)
亜種 - すごく面白い！ 続きが気になって仕方ないよ！！ オールフォーワンで完結しちゃうの？ できたら、主人公とかの将来のお話が見たいなー。 これからも頑張ってね！！ (2017年8月31日 22時) (レス) id: 24d2cae0cc (このIDを非表示/違反報告)
にゃるこ少佐(プロフ) - 水無月さん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2017年8月10日 20時) (レス) id: ef0665a3f2 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 面白かったです！主人公の心の中がよくわかっていいと思います。これからも更新頑張って下さい！ (2017年8月10日 11時) (レス) id: 39abbf26b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃるこ少佐 | 作成日時：2017年8月8日 20時
