秀才少女75 ページ28
いつの間にっ
咄嗟のことで動け___________
「ぐぅっ」
倒されるとそのまま手を刺される。地面に縫い付けられた私は逃げ場を失った。
なんでっ、縄解けてっ
「お友達の刻ちゃん血ィでてるねぇ」
足を絡ませ目の前に迫るナイフを止める。
「早く逃げて！早く！」
切願にも似た声で叫ぶ。
「カァッコイイねえ
もっとみんなでお話ししようよ」
投げたナイフがのんちゃんの脚に刺さる。
「きゃあ」と路地裏に声が響く。
くそっ
どうしようっ
「誰かぁあ！誰か、たすけてぇえ！！」
重圧に耐えきれなくなった彼女が叫ぶ。
どうすればっ
「うるさいなぁ、私は今お友達の刻ちゃんと話しているんです。邪魔しないでください」
「やめなさいっ！！」
投げようしたナイフを寸前で止める。
隙をついたもう一本のナイフが肩に刺さる。
「ぐぅ」
「はぁ、私血大好きよ
刻ちゃんは私と同じ匂いがする
好きな人がいますよね」
話が二転三転変わっていく。這ってでも路地裏からのんちゃんは逃げた。
ペラペラペラと始まったのは話の通じない会話。
少しでも時間を稼いでヒーローが来るのを、少しでも隙ができれば時間を止めて逃げられればっ
「その人みたくなりたいって思ってますよね、わかるんです乙女だもん
好きな人と同じになりたいよね当然だよね、同じもの見につけちゃったりしちゃうよね
でもだんだん満足できなくなっちゃうよね
その人そのものになりたくなっちゃうよね
しょうがないよね」
なんなのっ、
じわりじわりと刺された肩と手から血が溢れ出す。
「あなたの好みはどんな人？
私はボロボロで血の香りがする人大好きです
だから、最後はいつも切り刻むの
ねぇ、刻ちゃん楽しいね
楽しいねぇ
恋バナ楽しいねぇ！」
振り上げられたナイフ。それがどこに向かうか一目でわかった。
「ひっ」
駆けつけたヒーローたちが目にしたのは路地裏に無造作に服を破られた高校生くらいの少女。
手はナイフで地面に縫い付けられ、血が散乱していた。
目は光を失っていた。
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にゃるこ少佐(プロフ) - 亜種さん» わわっ！お褒めの言葉ありがとうございます！そう言っていただけて感激です！はい！更新頑張ります (2017年8月31日 22時) (
レス) id: ef0665a3f2 (このIDを非表示/違反報告)
亜種 - すごく面白い！ 続きが気になって仕方ないよ！！ オールフォーワンで完結しちゃうの？ できたら、主人公とかの将来のお話が見たいなー。 これからも頑張ってね！！ (2017年8月31日 22時) (レス) id: 24d2cae0cc (このIDを非表示/違反報告)
にゃるこ少佐(プロフ) - 水無月さん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2017年8月10日 20時) (レス) id: ef0665a3f2 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 面白かったです！主人公の心の中がよくわかっていいと思います。これからも更新頑張って下さい！ (2017年8月10日 11時) (レス) id: 39abbf26b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃるこ少佐 | 作成日時：2017年8月8日 20時
