隠し部屋の思い出 ページ10
そこから暫くたち、下の方の声がおさまって、ドアを開く音がした。
それで、ようやく一段落した荷ほどきを後にして、下に向かったんだ
「お兄ちゃん、青子ちゃん帰った?」
そう言って、お兄ちゃんの居るリビングのドアを開けると・・・
何故か、げっそりとした顔のお兄ちゃんがいた。
え、何があったの?
その後、お兄ちゃんは絞り出すような声で話した。
「疲れた・・・」
「何したの?」
「青子のバカが上で物音するから見に行く、って言って聞かないから、必死で誤魔化したんだよ」
ああ・・・お疲れ様。
やっぱり青子ちゃんに私が居ること、極力バレない方が良いもんね。
けど、それってかなり大変だったんだろうなぁ・・・
私、物音とか全く気にしてなかったし・・・
「んで、これからの話し合いするぞ」
お兄ちゃんはそう言いながら、歩きだし、私がさっき案内された部屋の隣、つまり自分の部屋へ入っていった。
そして、私も後をついていったんだ。
中へ入れば、初めて来たときとと変わらず、黒羽家のお父さん、黒羽盗一さんのパネルがあった。
ニッコリと笑った顔でね。
お兄ちゃんはそっちの方へ、真っ直ぐ歩いていき、立ち止まった後、そっと手を添え、ぐっと力を入れた。
するとパネルは回転し、お兄ちゃんはその奥へと消えていった。
私も同じように、手を添えて、奥の方へと力を入れれば、ゆっくりと回転したパネルの奥へと落ちていった。
少しすれば、相変わらずふかふかの
そう言えば最初の方は、叫び声をあげながら、この椅子の上に落ちたなぁ。
そんなに昔のことじゃないけど、随分懐かしく感じる。
そのときに、お兄ちゃんに初めて出会って、双子だって知ったしね。
私が、ひとり思い出に浸っていると、お兄ちゃんはタブレットのようなものをだし、それを私に見せた。
「彩、これからは、男組の奴等がついてきたら、撒いてから帰れよ。ここの場所はバレないようにして、学校や秀明帰りもなるべく時間を一定にしないようにしろ」
撒いてから帰るのはわかったけど、何で帰る時間を一定にしないの?
「奴等に、行動パターンを読まれると、待ち伏せされる危険性がある。だから、帰り道もなるべく同じ所にせず、人の多い所にしろ」
うっ、頑張る・・・
ここまで来るの慣れないから、不安だなぁ。
「危なくなったら、どこかの店に入れよ」
お兄ちゃんは「流石に店の中には入らない」と言って、その日の話し合いは一段落した。
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彩快(プロフ) - 続編出しました! ぜひ見てください! (2020年2月25日 21時) (レス) id: 05e0908cfe (このIDを非表示/違反報告)
彩快(プロフ) - 桃菜さん» ありがとうございます! 紺青の拳とか書けるか不安でしかないけど・・・ 少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです! (2020年2月5日 17時) (レス) id: 2b3d14f3b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃菜 - 続編マジですか?楽しみすぎますッ!! (2020年2月3日 19時) (レス) id: 1a2242fc2c (このIDを非表示/違反報告)
彩快(プロフ) - 瀬天心葉さん» ありがと! がんばるー! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 2b3d14f3b4 (このIDを非表示/違反報告)
瀬天心葉(プロフ) - 彩快さん» おお!覚えててくれた(・・;)月とか星とかいいよね♪まじで楽しみにしてる!!(=゚ω゚=)がんばれー!! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彩快 | 作成日時:2019年10月9日 7時