仕事と私用は別で ページ5
お兄ちゃん・・・
その白いものはだんだん近づき、私の窓の縁に降り立った。
「今晩は、お嬢様。お迎えに上がりました…」
月明かりだけが差す、部屋の中で、マント・シルクハットを被った人物・・・
「まさか、その姿で来るとは思わなかったよ。キッド…」
お兄ちゃんは、軽く笑うと話しかけた。
「まあ、今日は中森警部も別件でここら辺に居ないしな…それにあまり目につかない所を通ったから大丈夫なはずだ」
にしても・・・ねぇ。
あくまでキッドは仕事だもん。
収入はないけど。
私用で使えば、危ない目に逢うよ。
「ってことでこれからハンググライダーで俺の家まで行くぞ。お母さんに具合悪いとか言って部屋に入らせないようにしとけ」
それって・・・はぁ・・・
私のため息を聞いて、お兄ちゃんはキョトンとした。
「おい、彩!お前その格好どうしたんだよ!?」
街の灯りで顔も見えるようになった頃、お兄ちゃんは超至近距離で叫んだ。
て言うかうるさい・・・
「これは戦って出来た傷。別に深くないし、全員倒したから問題ないよ」
お兄ちゃんは「マジかよ…」と小さく呟いた。
何だろう・・・
私のこと、ノロいとか思ってるのかな。
そりゃ、無傷のお兄ちゃんに比べたら、ノロいかもしれないけど。
チラッとお兄ちゃんの方を見てみれば、まだ何か考えてる様子。
やっぱりノロいのかなぁ、私。
今度からもっとちゃんとしないと。
その後は特に会話を交わすこともなく、黒羽家に着いた。
青子ちゃんに見られたら不味いので、こっそり、静かにね。
それで、お互いに何があったか、報告みたいなものをした。
「私の方は8人の男達が襲いかかってきたよ。一応、全員倒して、その時に・・・」
”月夜に眠る双子伝説”のことを言いそうになって、慌てて口を閉じた。
お兄ちゃんは知らないって言ってたし、必要ないよね。
「その時に、双子探しも楽じゃないって言ってたよ」
「俺の方は、学校が遅くなって、出てきたところを襲われた。人数は10人で、それ以外は特に何も言ってない」
何か、かなり情報が少ない気がする・・・
けどお兄ちゃんの方は、何か考えることが有るらしく、俯いて、ただ黙っていた。
でもその後、急に顔を上げて言い出したんだ。
「彩、これから家に泊まれ!」
・・・え!?
ーーーーーー
テストが近いのと、コメントの少なさと、評価の少なさで病んでる彩快です…
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彩快(プロフ) - 続編出しました! ぜひ見てください! (2020年2月25日 21時) (レス) id: 05e0908cfe (このIDを非表示/違反報告)
彩快(プロフ) - 桃菜さん» ありがとうございます! 紺青の拳とか書けるか不安でしかないけど・・・ 少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです! (2020年2月5日 17時) (レス) id: 2b3d14f3b4 (このIDを非表示/違反報告)
桃菜 - 続編マジですか?楽しみすぎますッ!! (2020年2月3日 19時) (レス) id: 1a2242fc2c (このIDを非表示/違反報告)
彩快(プロフ) - 瀬天心葉さん» ありがと! がんばるー! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 2b3d14f3b4 (このIDを非表示/違反報告)
瀬天心葉(プロフ) - 彩快さん» おお!覚えててくれた(・・;)月とか星とかいいよね♪まじで楽しみにしてる!!(=゚ω゚=)がんばれー!! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彩快 | 作成日時:2019年10月9日 7時